節約して焼き肉のはずが…真夏にクーラーを止め熱中症に 1泊2日入院で5万円の出費 エアコン24時間稼働でも電気代は約360円【漫画】
節約を考えるとまずは節電と考える人は多いでしょう。特に夏場の節電といえば、クーラーの使用を控えることと考えがちになってしまうかもしれません。しかし暑い季節に無理な節電をすると、知らない間に熱中症が進行してしまう危険性があります。
節約意識から真夏にクーラーを停止させるアデリーペンギン(おぞねさん提供)
『都会でペェペェ暮らす「虚無かわいいアデリーペンギン」』で人気の漫画家・おぞねさんが、熱中症の注意喚起として描いた漫画をX(旧Twitter)に公開し、間違った真夏の節電対策の恐ろしさを広めていました。
ある暑い日のこと、つけっぱなしのクーラーの電気代がふと気になってしまったアデリーペンギンは、何の危機感もなく節電のためにクーラーの電源を切ってしまいます。しかし、真夏の強い日差しは容赦なく室内の温度を上げていきます。
浮いた電気代でおいしいお肉を食べることしか頭にない様子のアデリーペンギンですが、結果として熱中症で入院してしまうのでした。
大手保険会社の情報によると、熱中症の入院代は1日あたり自己負担費用が平均2万700円といわれており、さらに治療費用も追加した医療費トータルは、1泊2日入院で約5万円(自己負担額)となります。一方で電力会社の情報によると、エアコンの電気代は1時間あたりの平均で約15円、そのため24時間つけっぱなしにしても約360円とされています。さらに1ヶ月間冷房頼りの生活を続けても、単純計算すると約1万円で済むのです。
上記の入院代や電気代はあくまで概算金額であり、特に電気代は家族構成などでも異なってきますが、熱中症による負担の方がエアコンの電気代負担よりも大きい事が分かります。
こうしてアデリーペンギンは、節約して浮いたお金で焼き肉を楽しむ予定だったのに、最終的には5万円という焼き肉以上の出費が必要となる典型的な失敗をしてしまうのです。同作を描いたきっかけなどについて、作者のおぞねさんに詳しく話を聞きました。
節約しようとした結果大きな出費をすることに(おぞねさん提供)
ー同作を描いたきっかけを教えてください
節約意識から熱中症になってしまうケースが多いことから、注意喚起として描きました。
真面目な話ですが、2022年頃から世界情勢や円安で燃料費が一気に高騰しました。そしてここ数年で、いよいよ大手電力会社10社すべてで電気代が値上がりするなどのニュースが報道され、いよいよ本格的に節電しなければなと緊張感が走っており、節電…節電…と節電オバケになっています。
ー同作ではエアコンの使用を控えることで節電されている様子でしたが、エアコン以外にも節電として意識していることはありますか?
冬は着膨れする代わりに暖房を切り、お風呂はほぼ入浴せず入る時は半量のお湯で入り、テレビは垂れ流さず見ない時は切り、コンセント類は挿しっぱなしのないよう気をつけてます。ちりも積もれば山となる節電かと思っております。
ー猛暑の中、エアコンの節電に努めた結果として、熱中症になってしまいましたが、今回の発症以前にも熱中症のご経験はありましたでしょうか?
それ以前となると、真夏の炎天下の釣りです。楽しいと気づかないものですね…。脆弱には耐えられませんでした。かといってクーラーも寒暖差で体調崩すので、夏の最適解がわかりません。
ー最後に、同じく節電対策に気を使っている人たちにアドバイスするとしたら、どのような言葉を掛けますか?
冬に暖房をほとんど付けず過ごしていたので、夏も出来るだけクーラーを節電しなければ、という気持ちがありました。
初夏のころは2週間ほど意地を張ってクーラーをつけていなかったものの、吐き気や頭痛がしてきたので耐えられませんでした。部屋の中だと仕事に集中しているので気づきにくく怖いものです。
節電=エアコン停止は軽率にやってしまうかと思うのですが、夏は本当に命取りになり得ます。倒れると薬代と入院費がかかります。節電するなら、とりあえず身の回りの無駄な電気を探して、コンセントをぶっこ抜くことをオススメします。
<おぞねさん関連情報>▽X(旧Twitter)
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