芸術学科だけど色塗りが下手すぎて挫折した私がイラストAI「copainter」で自分の絵に色を塗ってみた結果 → 世界が輝いて見えた
今ではまともに絵を描くこともなくなったけど、私(中澤)は何を隠そう大学では芸術学科だった。まあ、芸術学科と言っても名のあるところじゃない。正直、多少なりとも興味があるものが絵くらいしかなかったから入ってみただけである。学生の絵の上手さはピンキリで、その中でも私は特別ウマイ方でもなかった。
ゆえに、一瞬で挫折するんだけど、私が大学の授業でズバ抜けて才能がないと感じたのが着彩である。下書きをした段階では下手なりにまあまあ満足感があるのに、色をつけた瞬間幼稚園児みたいになる。絶対ムリ。色塗りがウマイ人ってどんな目してんの? 魔法みたいだ。
・リスペクト
美術部でもなければ美術予備校とかも通ってない完全野良であった私には、才能の無さを覆すガッツとか絵への気持ちの強さはなかった。多分、絵を描き続ける人ってこういう自分の壁をいくつも乗り越えてるんだと思う。それだけでリスペクトを抱かずにはいられない。
そんなわけで才能の無さを痛感してから絵は全く描かなくなった。気づけば真剣に描かなくなって20年である。どうせ色つけた瞬間「こんなもんか」となるし。
要するに、綺麗な絵を見るのは好きだけど、描くのは好きじゃなかったんだろう。私がアニメ好きなのも、萌えとかキャラとかは後付けで、綺麗な線を見るのが好きというのが根源的にあるためだと思う。
・そんな私が気になったこと
それで近頃ふと気になったのが、「自分の線画って色塗りをちゃんとしたらどれくらいになるんだろう?」ってこと。そこで色塗りに特化したAIとかないのか探してみたところ、イラストAIで『copainter(コペインター)』というものがあるのを見つけた。
イラスト・マンガ・アニメ制作支援ツールと説明されているこのAI。注目なのは、線画、ペン入れ、下塗り、陰影、着彩などのイラスト作業が別々にAIに任せられること。画像生成もできるみたいだけど、説明から察するにこれらのアシスタント的機能がメインと思われる。
・過去絵に色を塗ってみた
前述の通り、塗りに挫折した私は着彩ってどれくらいのレベルで行われるのかが気になった。塗ってくれると言っても、ベタ塗りから立体感を感じる塗り方まで色塗りもピンキリだと思う。そこで試しに、過去に描いた線画に色をつけてみたところ……
凄い。
髪や肌のツヤだけじゃなく瞳がちゃんと青く光っているように見える。この光を色に落とし込むのは私がガチでできなかったことの1つだ。絵と同時に世界が色づいたような気がした。
・思い出したこと
そう言えば、子供の頃は自分で描いた絵が好きだったな。下手な落書きさえ輝いて見えたっけ。人に見せるより、自分に見せるために描いてたみたいなところがあった。自分で描いた絵って最高に見えるから。
その自己満足の高さが色を塗ったら消えるのが嫌だったのかもしれない。ゆえに、『copainter』で色をつけた時の「想像通り感」に感動した。他の下絵で試してみても、やっぱり、想像してた完成系はこんな感じってものが出来上がる。
・体全体でもうまくいくか
なんか意欲が湧いてきて新しく絵を描きたくなった。私がやってるバンド『si,irene』のドラマーの今井貴雅を描いてみよう。体全体を描くのは大の苦手なんだけど、心が先走ってドラムプレイ中の絵に挑戦してみることにした。ドラムセットむっっっず!
曲線が多くて面の角度がそれぞれ違って遠近感まである。しかも、その中に人が座ってるんだから地獄だ。ハロルド作石先生の絵の上手さを痛感しつつ、なんとか自己満足できるくらいの下絵が完成した。『copainter』で色を塗ったらどうなるんだろう? ワクワク。
・手順
ちなみに、現状私が自分でやっているのは鉛筆の下絵と色指定。部分ごとに、はみ出し上等でフォトショップのブラシでおおまかな色をぐちゃぐちゃと塗ることだけ。
その画像を『copainter』の下塗り機能の「領域指定の入力欄」にアップして、線画の入力欄に鉛筆下絵をアップする。そして送信すると……
線の範囲に沿って塗ってくれる。
続いて、着彩機能を選択し、出来上がった下塗りと、線画を先ほどと同じ要領でアップして送信すると……
世界が輝いた。
・ついでに動画にしてみた
顔の角度が微妙に変わってるけど、それは大した問題ではなくて、むしろ動きの服の皺とか陰影、シンバルの質感が出ていることに感動する。その完成図に興が乗りまくったので、ついでにAI「Grok」で画像から動画に変換してみたところ……
ちゃんとドラムを叩いてる! たーのしー!! こんなに胸に来たのはいつぶりだろうか。角度が微妙に変わったりする場合があるので、絶対にこうだというこだわりがある人は使いづらいと思う。けど、趣味レベルで言うと、自分の絵がブラッシュアップされるってことにはある種の快感があった。
その自己満足の快感は、絵を描き続けることには結構大切なものである。現在、AIを使った絵ってだけで全てを非難する人も多い(事実私が投稿したインスタにも「泥棒」って声がついた)けど、それって思考停止じゃないだろうか。使い方によって意義は大分違ってくると思う。
少なくとも私は、『copainter』を使ったおかげで絵を描くことの楽しさを思い出すことができた。また、自分のためだけに絵を描きたい。そう思うことができたので、月額567円で毎月50チケットが配布されるライトプランに登録してある。
ちなみに、プランにはフリープランもあり、10チケット分お試しで使うことができるから、まずはこのフリープランで自分の絵をアシストしてもらうだけでも良いだろう。ひょっとしたら私みたいに世界が輝きを取り戻すかもしれないぞ。
▼トップ画に『copainter』で色を塗ったらこうなる