中国、対米貿易交渉で「中国の利益損なう合意」認めないと各国に警告
Josh Xiao
- 中国の利益損ねるいかなる協定にも反対、必要に応じて報復措置へ
- 米国、中国製造業を抑制し関税回避を阻止するため他国との協力探る
中国政府は各国に対し、米国と交わす貿易協定が中国の利益を損なうものであってはならないと警告した。
中国商務省は21日の声明で「他国が米国との貿易摩擦を解消することは認めるが、中国の利益を犠牲にするような合意には断固として反対する」と強調。そのような事態となれば「決して受け入れず、断固とした対抗措置を講じる」と付け加えた。
同省はさらに、「中国はあらゆる関係国との連携と連帯を強化し、一方的な覇権的行為に共に対応していきたい」とも表明した。
トランプ米大統領による歴史的な輸入関税に対し、数十カ国が免除や軽減措置を求めている。その見返りとして、米国は各国に対し、中国の製造業を抑制し、関税逃れを防ぐ措置を取るよう求めている。
ブルームバーグが関係者の話として伝えたところによると、トランプ政権の経済顧問らは、中国と関係の深い一部の国からの輸入品に「セカンダリー関税」と呼ばれる追加的な金銭的制裁を課すよう、他国に求める案を検討している。また、中国が過剰に供給する製品を吸収しないよう、各国に働きかけているという。
ベトナム政府は米国向けの中国製品がベトナムに流入するのを取り締まる準備を進めていると、ロイター通信が報じた。
こうした動きに対抗する形で、中国は東南アジアや欧州諸国との連携強化を図り、習近平国家主席は先週、ベトナム、マレーシア、カンボジアを歴訪し、トランプ氏による関税の影響に備える「アジアの家族」の結束を呼びかけた。
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原題:China Warns Countries Not to Cut US Trade Deals at Its Expense(抜粋)
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