Googleが新フロンティアモデル「Gemini 4 Argon」を発表/OpenAIがAIモデル「GPT-6.1 Sol」を公開

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、9月27日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!

 Googleは9月30日、新しいフロンティアモデル「Gemini 4 Argon」を発表した。複雑で長期にわたるワークフローで深い推論を持続できるよう設計されたモデルで、ソフトウェア開発、法務や財務などのナレッジワーク、サイバーセキュリティでパフォーマンスを発揮するとしている。

Googleが新しいフロンティアモデル「Gemini 4 Argon」を発表した

 まずは9月の「Gemini 3.8 Flash Cyber」でも使われた「Fairwind Program」を通じて、信頼できるサイバーセキュリティ担当者へ順次広げる。米国政府による公開前のモデルアクセスに関する自主的な枠組みにも参加しているという。導入価格は100万トークンあたり入力2ドル、出力10ドルで、キャッシュ済みの入力トークンは入力価格の95%引きとなる。

 出力トークンの上限は、従来の6万4000トークンから100万トークンに引き上げられた。1回の処理で数十万トークンを生成できるとしている。

 Googleによると、長期的なソフトウェア開発タスクを測るDeepSWE v1.1で77.9%を記録した他、Zapierの業務ベンチマークAutomationBenchで51.3%(1位)、長尺動画の理解を測るLVBenchで91.7%だった。脆弱(ぜいじゃく)性の修正能力を評価するCWE-bench v1では68%で首位タイとしている。

 社内では既に数千人の社員が利用しており、C/C++のコードをRustへ移行する作業では、Fuchsiaの「Zircon」カーネル(80万行超)まで対象を広げたという。

 なお、一部のサイバーセキュリティ担当者と社内チームには、サイバー関連のガードレールを外した状態で提供する。一般提供に向けては、悪用防止、プロンプトインジェクション対策、ミスアライメントの監視、システムの頑丈化の4分野で安全対策を強化しているとのことだ。

 OpenAIは9月29日、開発者向けイベント「DevDay 2026」にあわせて、AIモデル「GPT-6.1 Sol」を発表した。9月22日に公開した「GPT-6 Sol」のアップグレード版で、エージェント型のコーディングで優れた性能を発揮する他、コンピュータ操作や専門業務にも優れているとしている。

OpenAIが新AIモデル「GPT-6.1 Sol」を発表した

 API料金は100万トークンあたり入力2ドル、出力10ドルで、GPT-6 Solと変わらない。キャッシュ済み入力は0.10ドルで、標準の入力料金から95%引きになる。

 同社はこの入出力料金を最上位モデル「GPT-6 Astra」の5分の1とした上で、難しいタスクでの性能をAstraに近づけたと説明している。総合的な能力では引き続きAstraが同社の最高モデルだが、GPT-6.1 Solは、重要な業務をより頻繁にこなしたいユーザーや、アプリケーションを大規模に構築/運用するAPIユーザーに、能力とコストの新たなバランスを提供するとのこと。

 同社が公表したベンチマークでは、実際のコードベースでの開発タスクを評価するDeepSWE v1.1で、GPT-6 Astraと同等のスコアを約5分の1のコストで達成したという。GPT-6 Solの最高スコアも6.4ポイント上回った。

 業務ワークフローのAutomationBenchでは、思考量「中」の設定でAnthropicの「Claude Opus 5.5」を約3分の1のコストで2.2ポイント上回ったという。一方、科学研究系のTerminal-Bench Science 0.1ではGPT-6 Astraが最高スコア(68.1%)で、最も難しい科学研究タスクにはAstraを推奨している。

 提供はChatGPT WorkとCodexで同日から始まり、対象はPlus、Pro、Business、Enterprise、Eduの各ユーザーだ。ただし「Chat」ではまだ利用できない。APIでは「gpt-6.1-sol」として提供する。

 なお、数日中に高速版の「GPT-6.1 Sol Ultrafast」も提供する予定で、Codexでは標準の最大8倍の速度でトークンを生成できるとのこと。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


Page 2

前のページへ 1|2|3       

 Appleは9月28日、iPhoneやiPad、macOSなどにセキュリティアップデートの配信を開始した。

iOSやiPadOS、macOSなどにセキュリティアップデートが配信された

 CVE番号が割り当てられた脆弱性の修正を含まないものを含め、以下のバージョンが配信されている。

  • iOS 27.0.1およびiPadOS 27.0.1
  • iOS 26.7.1およびiPadOS 26.7.1
  • macOS Golden Gate 27.0.1
  • macOS Tahoe 26.7.1
  • macOS Sequoia 15.8.1
  • watchOS 27.0.1
  • visionOS 27.0.1

 このうち、「iOS 26.7.1およびiPadOS 26.7.1」「macOS Tahoe 26.7.1」「macOS Sequoia 15.8.1」では、画像処理を担うCoreGraphicsの領域外書き込みの脆弱性(CVE-2026-86950)が共通して修正された。

 悪意を持って作成されたファイルを処理すると任意のコードが実行される恐れがあり、iOS 27より前のバージョンのiOSにおいて、特定の個人を標的とした非常に高度な攻撃でこの問題が悪用された可能性があるとの報告を確認しているとのこと。できるだけ早めにアップデートした方がいいだろう。

 Googleは9月29日、デスクトップ向け「Google Chrome」の安定版をアップデートした。バージョンはWindows/Mac版が154.0.8037.92または.93、Linux版が154.0.8037.92で、数日から数週間をかけて順次展開される。

Googleがデスクトップ版Chromeブラウザの最新版をリリース

 このアップデートでは、計32件のセキュリティ修正が行われている。このうち1件の脆弱性が、4段階で最も高い深刻度「Critical」と評価された。グラフィックス処理を担うANGLEのバッファーオーバーフローだ。

 次に深刻な「High」は25件で、コンポーネント別ではJavaScriptエンジンのV8が6件と最も多い。これらのうち、型の取り違え(Type confusion)に関する3件は、報告者が「OpenAI Codex Security」となっている。なお、今回のリリースノートには、既に悪用が確認されている脆弱性についての記載はない。

 既にインストールされている場合は順次自動更新されるが、Chromeのメニューから「ヘルプ」→「Google Chromeについて」を選択することで、手動更新も可能だ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

関連記事: