ホンジュラス大統領選、トランプ氏支持のアスフラ氏勝利 親台湾派
[テグチガルパ 24日 ロイター] - ホンジュラスの選挙管理当局は24日、先月30日の大統領選の結果、トランプ米大統領が支持する右派・国民党ナスリ・アスフラ氏(67)が勝利したと発表した。得票数が拮抗する中で手作業での再集計や不正の申し立てなどがあり、結果確定までに数週間かかった。
アスフラ氏の得票率は40.3%で、中道右派・自由党のサルバドール・ナスララ前副大統領の39.5%を上回った。与党の左派・自由復興党(LIBRE)の候補は3位だった。
アスフラ氏は、国を発展させるためには民間投資が必要だと主張し、広範な親ビジネス路線で選挙戦を展開。雇用、教育、安全保障に重点を置いた政治政策を掲げた。親台湾派としても知られる。
結果発表を受け、アスフラ氏は「私は政権を担う準備ができている」とXに投稿した。
アスフラ氏は来年1月27日、26─30年の任期で就任する予定だ。
ナスララ氏は選挙管理当局が発表した結果を拒否、集計されるべき票が除外されていると主張したが、冷静さを保ち混乱や暴力行為を控えるよう支持者に促した。
「私は集計漏れに基づく結果を受け入れない。ホンジュラス国民にとって最も悲しいクリスマスだ」と23日午後、首都テグシガルパでの記者会見で述べた。同氏が大統領選で敗北するのはこれで3度目。
議会トップである与党LIBREのレドンド下院議長も、選挙管理当局の発表を「完全に法律違反で何の価値もない」とし、「選挙クーデター」と呼んだ。
また、アスフラ氏が勝利しなければホンジュラスへの米国の財政支援を打ち切ると脅し、同じくアスフラ氏の国民党に所属するエルナンデス前大統領に恩赦を与えた。前大統領は、麻薬密売と銃器使用に関する罪で米国で禁固45年の刑に服していた。
ルビオ米国務長官は結果を受けてXで「米国はアスフラ次期大統領に祝意を表し、地域の繁栄と安全保障を前進させるため、彼の政権と協力することを楽しみにしている」と述べた。
その上で「平和的な移行を確実にする」ため、全ての当事者に結果を受け入れるよう促した。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab