郡司裕也 狙って待望10号 コツコツ信頼を高め「僕はスルメイカみたいなタイプ」
■パ・リーグ25回戦 日本ハム2-1ソフトバンク(9月30日、みずほペイペイドーム)
チームにとっても自身にとっても価値ある一発
日本ハムの郡司裕也捕手(27)が四回に先制2ランを放ち、2年連続で本塁打を2ケタに乗せた。投手陣がリードを守り抜いたため、これが決勝点。さまざまなポジションをこなせる希少な強打者は、ポストシーズンも打線の核を担う。
明確に狙ってミッションをクリアした。四回無死一塁。3球目の直球を振り抜いた。打球は右中間のホームランテラスに着弾。残り2試合のタイミングで、待望の10号に到達し「9本で終わるのは嫌だったので、左ピッチャーでしたし、デカいのを狙おうと思っていました。打率よりもそっち(本塁打)の方が乗せたいなと。ひとまず、ホッとしました」と控えめに喜びをかみしめていた。
四回無死一塁、先制の2点本塁打を放つ郡司=撮影・井上浩明リーグ最終戦でのエース援護を宣言
レギュラーシーズンは4日のロッテ戦(ZOZO)がラスト。個人成績も気になるところだが、打たなければならない理由はほかにもあった。
「(伊藤)大海が投げるらしいですし、彼もいろんなものが懸かっていると思う。この前、15勝を取らせてあげられなかったので。あとは応援しに来てくれるファンの皆さんもいるので、全力プレーをしたいと思います」
これが郡司裕也のプレースタイル!
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中日からトレードで加入して3年目。後輩にあたる野村、清宮、万波を見て「彼らはすごい。ものが違う」と認めつつ、チームから必要とされるために行動してきた。高い水準の仕事をコツコツとこなすことで、周囲の評価を高めた。
自らのスタイルは十分に理解している。「(首脳陣の目線で)試合にずっと出してみて、思い返してみたら活躍していたな、みたいな選手。使う方も最初は(特長が)分かりづらい。この2年半でようやく分かってもらえたと思う。ボスもそれを分かってくれて(4月下旬から5月上旬にかけて)30タコぐらいしても使ってくれたと思う」と感謝を込めて振り返った。
今やチームに欠かせないプレーヤー
内外野と捕手をこなしながら、打率.296、本塁打10本、42打点の成績を残している。現在のプロ野球界で唯一無二の存在だ。
郡司は自らを客観視しながら「僕はパッと見でインパクトを残せる選手ではないんですよ。かめばかむほど味がする。スルメイカみたいなタイプ」と笑った。その魅力はファンにも十分に伝わっている。
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