スペースX「スターシップ」、打ち上げ後制御失う 3回連続失敗

 イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXの巨大ロケット「スターシップ」は27日、テキサス州南部にある同社の発射施設から打ち上げられた。しかし、飛行中に不具合が発生して宇宙空間で制御不能に陥り、予定していた試験の一部を中止した。写真は打ち上げの様子(2025年 ロイター/Joe Skipper)

[スターベース(米テキサス州) 27日 ロイター] - イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXの巨大ロケット「スターシップ」は27日、テキサス州南部にある同社の発射施設から打ち上げられた。しかし、飛行中に不具合が発生して宇宙空間で制御不能に陥り、予定していた試験の一部を中止した。

飛行試験は9回目で、3回連続で失敗に終わったことになるが、前回までの2回の試験よりも遠くまで飛行した。スターシップは火星に人類を送り込むというマスク氏の目標の核となるプログラム。

打ち上げシステムは上段のスターシップとブースター部分から成るが、分離したブースター部分が地球への帰還体制に入る中で不具合が発生し海に落下。一方、スターシップは宇宙空間には到達したものの、ミッション開始からおよそ30分後に制御不能のスピンを始めた。

今回の試験では使用済みブースターを再利用する試みが行われた。

マスク氏はXに投稿し、スターシップの主燃料タンクの漏れが制御不能につながったと説明。「良いデータがたくさん集まった。次の3回の打ち上げの間隔は約3─4週間に1回と速くなる」などと語った。試験後に現地で演説する予定だったが、姿を見せなかった。

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