米国株式市場=ナスダック1%超安、AI巡る警戒感で エヌビディア決算に注目
米国株式市場ではナスダック総合が1%超下落して取引を終えた。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[24日 ロイター] - 米国株式市場ではナスダック総合(.IXIC), opens new tabが1%超下落して取引を終えた。半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabの決算発表を週内に控え、人工知能(AI)を支える技術への需要を巡る懸念から大型ハイテク株に売りが出た。
ナスダックは3営業日続落で、1%超下げるのは今月4回目となった。S&P総合500種(.SPX), opens new tabも3日続落、ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabはわずかに上昇して取引を終えた。
エヌビディアが28日に発表する決算では、同社の高価格AI半導体への需要が焦点となる。1月に中国ディープシークの低コストAIモデル登場で業界に動揺が広がって以降、AIへの巨額投資に疑問が浮上している。
マイクロソフト(MSFT.O), opens new tabが米国内の大規模データセンターのリースを解約したとのTDコーウェンのリポートを受け、AIインフラの供給過剰の可能性が示唆されたことも一段の不透明感につながった。
マイクロソフトは今年度にAI・クラウド容量に800億ドル超を投資する計画を維持しているとしつつ、一部の分野でインフラの「戦略的なペース配分や調整を行う可能性がある」と述べた。
セテラ・インベストメント・マネジメントのジーン・ゴールドマン最高投資責任者は「市場は既に神経質になっており、利益確定の口実を探している」と指摘。ここ数年にわたりAIが市場の成長をけん引してきたことから、AIを巡る疑問が浮上すれば利益を確定する理由と見なされると述べた。
先週発表された軟調な経済指標や小売り大手ウォルマート(WMT.N), opens new tabのさえない見通しを受け、投資家は関税やインフレに加え、経済成長を巡る懸念も強めている。
業種別ではディフェンシブセクターのヘルスケア(.SPXHC), opens new tabが上げを主導した一方、情報技術(.SPLRCT), opens new tabの下落率が最大となった。
エヌビディアは3.1%下落。半導体のブロードコム(AVGO.O), opens new tabも4.9%安、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tabは1.8%安、マイクロソフトは1%安となった。AI関連のパランティア・テクノロジーズ(PLTR.O), opens new tabも10.5%急落した。
アップル(AAPL.O), opens new tabは0.7%上昇。今後4年間で米国に5000億ドルを投資すると発表した。 もっと見る
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRKa.N), opens new tabは、2024年の営業利益が過去最高を更新したことを受けてクラスB株が4%超上昇。取引序盤に過去最高値を付ける場面もあった。 もっと見る
ナイキ(NKE.N), opens new tabは4.9%高。ジェフリーズが投資判断を「ホールド」から「バイ」に引き上げた。
今週は米連邦準備理事会(FRB)が重視する米個人消費支出(PCE)価格指数が28日に発表される。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.25対1の比率で上回った。ナスダックでも1.9対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は153億2000万株。直近20営業日の平均は153億4000万株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場
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