話題株ピックアップ【昼刊】:三菱商、カバー、神戸物産

三菱商 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱商事 <8058>  2,594.5円  +214 円 (+9.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ  三菱商事<8058>、伊藤忠商事<8001>、住友商事<8053>、三井物産<8031>、丸紅<8002>など総合商社株が一斉高に買われている。全体相場は半導体関連などを中心にリスク回避の売り圧力が強いが、一方で大手商社が軒並み逆行高していることで日経平均株価を支えている。米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が22日に公表した「株主への手紙」で日本の5大商社への投資拡大に意欲を示したことが報じられており、これを追い風とみなした投資資金の流入を促している。バフェット氏はこれまで5大商社の保有上限を10%未満としていたが、上限を適度に緩和することで5社と合意したとし、時間の経過とともに持ち分比率は若干上昇するとの見方を示したことが材料視されているもようだ。

■カバー <5253>  2,470円  +95 円 (+4.0%)  11:30現在

 カバー<5253>が3営業日ぶりに反発している。同社は21日取引終了後、トレーディングカードゲーム「hololive OFFICIAL CARD GAME」の英語版を年内にリリースすると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。このゲームは、同社が展開するVチューバーグループ「ホロライブプロダクション」のトレーディングカードゲーム。日本国内では昨年9月にリリースされている。

■神戸物産 <3038>  3,294円  +89 円 (+2.8%)  11:30現在

 神戸物産<3038>が続伸している。前週末21日に1月度の単体業績を開示。売上高は前年同月比8.5%増の400億5300万円、営業利益は同8.4%増の23億100万円だった。増収・営業増益となったほか、足もとで円相場の先高観が広がりつつあることも相まって、円高メリット株とされる同社株への見直し買いを誘う形となったようだ。青果価格の高騰の影響で、冷凍野菜の売り上げが非常に好調に推移したという。経常利益は同74.4%減の26億4200万円となった。前年同月に為替変動による時価評価損の戻入が大きく計上された反動が出て、大幅減益となった。

■アニコムHD <8715>  537円  +9 円 (+1.7%)  11:30現在

 アニコム ホールディングス<8715>が堅調推移。前週末21日の取引終了後、1月度の月次経営パラメーターに関する開示を行った。正味収入保険料は51億8100万円(前年同月は47億3800万円)と増収基調を継続しており、評価されたようだ。保険契約件数は126万9979件(同118万363件)。平均継続率は前年同月と横ばいの88.2%となった。

■ソフト99 <4464>  1,440円  +14 円 (+1.0%)  11:30現在

 ソフト99コーポレーション<4464>は高い。前週末21日取引終了後、取得上限12万株(自己株式を除く発行済み株数の0.6%)、または2億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は2月25日から8月31日まで。これが手掛かりとなっている。あわせて、株主優待制度の変更を発表した。「200株~499株保有区分の新設」「継続保有期間区分の廃止」を行う。26年3月期末を基準日とする優待から実施する。

■東テク <9960>  2,475円  +22 円 (+0.9%)  11:30現在

 東テク<9960>はしっかり。前週末21日取引終了後、計装工事事業などを手掛ける三王機工(神戸市中央区)の株式を取得し、子会社化すると発表した。株式譲渡実行日は4月1日。

■ユアサ商事 <8074>  4,520円  +30 円 (+0.7%)  11:30現在

 ユアサ商事<8074>はしっかり。前週末21日取引終了後、東海圏を中心にイベント設営事業などを展開するラインナップ(名古屋市中区)の発行済み株式をすべて取得し、子会社化すると発表した。子会社ユアサマクロスで手掛けるイベント設営事業、ハウスレンタル事業の強化をはじめとした関連する事業領域を拡大することで中長期的な企業価値向上につなげる狙い。

■高圧ガス工業 <4097>  784円  -75 円 (-8.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位

 高圧ガス工業<4097>はウリ気配スタート。同社は前週末21日の取引終了後、デンカ<4061>や金融機関など既存株主による株式の売り出しを決議したと発表。短期的な株式需給の悪化リスクを警戒した売りが膨らんだ。売出株式数は478万3000株で、上限71万7000株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う予定。売出価格は3月4日から6日までのいずれかの日に決める。

■日産自動車 <7201>  419.9円  -38.9 円 (-8.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位

 日産自動車<7201>が急反落した。菅義偉元首相を含むハイレベル級の日本のグループが、テスラ<TSLA>が日産自に投資するプランを策定したと前営業日21日の取引時間中に報じられ、同社株は急騰していた。しかし、記事のなかで関与が報じられていたテスラ元社外取締役の水野弘道氏が「X」への投稿で、関与について否定した。これを受け、連休明けの日産自株には失望売りが膨らんだようだ。

■フジクラ <5803>  6,267円  -346 円 (-5.2%)  11:30現在

 フジクラ<5803>や古河電気工業<5801>が大幅安。住友電気工業<5802>が下値を探る展開となるなど、電線株への売り圧力が高まっている。米投資銀行のTDカウエンがリポートで、マイクロソフト<MSFT>が少なくとも2社のデータセンター事業者との契約を解除したと指摘した。AIデータセンターの需要が拡大するとの楽観的な見方が後退するなかで、24日の米株式市場ではエヌビディア<NVDA>などAI半導体関連が下落。連休明けの25日の東京市場においては、データセンター向けの事業成長を見込んで買われていた電線株に対し、売りを促す要因となっている。

■アドバンテスト <6857>  9,156円  -474 円 (-4.9%)  11:30現在

 アドバンテスト<6857>がウリ気配スタートとなり急反落。同社株をはじめ半導体製造装置関連の主力銘柄には総じて売り圧力の強い展開となっている。米国株市場では前週末から半導体セクターの銘柄に売り圧力が強く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2営業日合計で300ポイント強、率にして5.8%近い下落をみせた。そのなか、半導体大手エヌビディア<NVDA>の下げが2営業日で7%あまりの下落をみせており、これが東京市場でも警戒されている。あす26日にエヌビディアの11~1月期決算発表を控えており、この結果を見極めるまでは半導体セクターの主力どころは積極的な買いが入れにくい面もある。とりわけ半導体テスターを手掛けるアドテストは、エヌビディアを主要取引先としていることで株価の連動性も高い。

■西松屋チェーン <7545>  2,129円  -42 円 (-1.9%)  11:30現在

 西松屋チェーン<7545>は4日続落。前週末21日取引終了後、2月度(1月21日~2月20日)の月次売上高速報を発表し、既存店売上高は前年同月比3.3%減と4カ月ぶりに前年実績を下回った。これがネガティブ視されている。前年と比べて気温が低めに推移したことで、冬物衣料の売り上げは前年を上回ったものの、春物衣料の売り上げが前年を下回った。なお、全店売上高は同0.6%増だった。

■KIYOラーニング <7353>  786円  +98 円 (+14.2%) 一時ストップ高   11:30現在

 KIYOラーニング<7353>は全般軟調地合いに逆行しカイ気配となる人気。同社は個人向けオンライン資格講座を収益の柱としているが、AI活用による新機能拡充などの効果などで業績は売上高・利益ともに好調な伸びを示している。そうしたなか、前週末21日付で会員制転職サービスを手掛けるビジョナル<4194>が提出した大量保有報告によると、ビジョナルのKIYOラーニングの株式保有比率は5.01%と新たに5%を超えたことが判明、保有目的は純投資でこれが足もとの株価を強く刺激する格好となっている。

■ポーターズ <5126>  2,153円  +257 円 (+13.6%)  11:30現在

 ポーターズ<5126>は高い。光通信<9435>のグループ会社が21日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、ポーターズ株の保有割合が5.02%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて思惑的な買いが入っている。保有目的は「純投資」、報告義務発生日は2月14日。

■サクサ <6675>  3,290円  +275 円 (+9.1%)  11:30現在

 サクサ<6675>がカイ気配スタート。同社は前週末21日の取引終了後、25年3月期の通期業績・配当予想の修正を発表。最終利益予想は10億円増額して32億円(前期比14.3%増)に引き上げた。減益予想から一転、増益を計画する格好となったほか、記念配当の実施による配当予想の増額修正も公表し、好感されたようだ。品質コストの減少が利益を押し上げる要因となる。今期の売上高予想は10億円減額して430億円(同5.0%増)に見通しを引き下げた。これまで135円としていた期末一括配当予想については、設立20周年を迎えたことに伴う記念配当30円を加えて165円(同30円増配)に見直している。加えて同社は、中間配当制度の導入をすると開示した。 ●ストップ高銘柄  なし ●ストップ安銘柄  なし 株探ニュース

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