中国不動産開発の万科、経営安定化に向け当局が介入へ-関係者
Bloomberg News
- 万科が本社を置く深圳市の当局、非公開の会議を17日に開催
- 万科CEOの所在を巡り一時混乱-株価と社債価格が乱高下
中国の不動産開発会社、万科を巡る混乱が深まる中で、当局は同社の経営安定化に向けた措置を講じようとしている。事情に詳しい関係者が明らかにした。
万科の祝九勝最高経営責任者(CEO)が一時、当局に拘束されたとされ、流動性懸念が深刻化。同社の株価と社債価格は先週、乱高下した。
中国紙の経済観察報は、祝氏が警察に連行されたと報道。数時間後、別のメディアが祝氏と連絡が取れたと伝え、経済観察報の記事は17日に削除された。
経済観察報は深圳市から派遣された特別チームが事業運営に介入し、万科は買収されるか再編の可能性があるとも報じていた。
万科が本社を置く深圳市の当局は非公開の会議を17日に開き、同社について協議した。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語った。万科の筆頭株主は同市が監督する国有企業で、市当局は万科に対し大きな影響力を持っている。
関係者によれば、深圳市当局は会議中に、万科の業務を安定的に維持する方針を打ち出した。次のステップへの道筋をつけるため、万科の貸借対照表と不動産プロジェクトを評価する新たな監査法人と財務アドバイザーを起用する計画も示されたという。
この協議は予備的なもので、変更もあり得ると関係者は説明した。
16日の遅い時間帯に祝氏の所在に関する疑問が浮上し、投資家は混乱に陥った。関係者は祝氏の最新状況について追加情報を持ち合わせていないとしている。万科と深圳市当局はコメント要請にすぐには応じなかった。
万科の社債価格は1-3月期を過ぎてからの償還に対する懸念がより大きいことを示している
原題:China Steps Up Vanke Intervention as Developer Woes Deepen (1) (抜粋)
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