iPhoneの「Kindleアプリ」、ついに本が買えるように
また変わる可能性もあるというのがややこしい。
デジタルゲームプラットフォームであるEpic GamesとAppleの裁判が、2025年4月30日にひとつの決着を迎えました。その結果は、Appleは外部アプリの決済に手数料を取るべきではない、というもの。
この判決により、意外な変化が起こっているようです。iOS版のKindleアプリ内に「Get book」なるオレンジ色のボタンが追加されたとThe Vergeが報じています。
Image: The Vergeついにアプリ内のボタンから本の購入手続きが可能に
不思議なことに、iOS版Kindleアプリからは本を購入することはできません。本を購入したい場合、ブラウザでAmazonにアクセスして本(電子書籍)を購入し、購入後にKindleアプリでアカウントを同期して書籍データをダウンロードするという流れになります。
どうしてこんな面倒な手順なのかといえば、App Storeの規則によるもの。2011年の規約改定により、アプリ開発者は購入リンクを自前のアプリに配置できなくなりました。当時は為替の関係で、最低価格が115円から85円になった時期ですね。
しかし、先のEpic対Appleの判決により、Appleは外部決済を制限できなくなりました。この判決を受けて、Kindleは早速アプリ内に「Get book」ボタンを配置。ボタンを押すと外部ブラウザ(Safariなど)が開いて購入手続きを進められるようになりました。
スクリーンショット: Kindleなお2025年5月8日時点で、日本版Kindleアプリは購入ボタン未実装。
アプリ内で直接決済が完了するわけではないようですが、サンプルしかダウンロードできなかった従来のスタイルと比べれば、この変更は便利すぎます。購入ページに飛ばしてくれるわけですから。
Kindle電子書籍リーダーが無くとも、購入と閲覧がよりスムーズに繋がりますね。
今回の判決に対しAppleは控訴しており、その結果次第ではアプリ内決済の流れは二転三転する可能性も考えられます。一方、すでに決済機能の実装を予告しているアプリも登場しており、現状の判決のうちにやっちゃえな流れもあるみたいで。判断が早い。
Source: The Verge, Tech Crunch