米FCC、大統領討論会の司会とハリス氏テレビ出演巡る苦情調査へ

1月22日、米連邦通信委員会(FCC)は、大統領選のテレビ討論会におけるABCニュースの司会進行と、ハリス前副大統領のCBSとNBCの番組への出演に関する苦情を再び受理し、調査を進める方針を示した。写真右はサタデー・ナイト・ライブの楽屋で談笑するハリス氏11月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 22日 ロイター] - 米連邦通信委員会(FCC)は22日、大統領選のテレビ討論会におけるABCニュースの司会進行と、ハリス前副大統領のCBSとNBCの番組への出演に関する苦情を再び受理し、調査を進める方針を示した。

民主党系のローゼンウォーセル前FCC委員長は先週、米国憲法修正第1条に根本的に相反する方法で、FCCのライセンス権限を武器として利用する訴えは受け付けないとして、これらの苦情を却下していた。しかし、トランプ政権の発足を受けて、FCCは22日、調査が不十分なまま訴えが拙速に却下されたとの立場に転じた。

20日にトランプ大統領によってFCC委員長に指名されたブレンダン・カー氏はFOXニュースに、「メディアが国益に関する義務を果たしているかどうかを確認する」と述べた。

カー氏は以前、大統領選の直前にNBCがハリス氏を人気バラエティー番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演させたことを批判していた。

民主党系のゴメスFCC委員は、「報道の自由を抑制するために、FCCのライセンス権限を武器に使うことは許されない。憲法修正第1条は米国の民主主義の柱であり、わが国には規制当局からの干渉を受けない報道機関が必要だ」と強調した。

トランプ氏は昨年9月、同月行われたテレビ討論会でのABCの司会進行を巡り、ABCの免許を取り消すようFCCに求めた。また10月には、CBSの番組「60ミニッツ」で行われたハリス氏に対するインタビューは「誤解を招く」と主張し、CBSに対して訴訟を起こした。

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