ソフトバンク、OSにAIエージェント搭載のスマホ「Natural AI Phone」
ソフトバンクは、OSレベルでAIエージェントを搭載した、米Brain Technologies製のスマートフォン「Natural AI Phone」を4月24日に発売する。日本で1年間はソフトバンクの独占販売。価格は93,600円。48回払いの割賦は24回目まで毎月1円など各種の購入支援策の対象。AIサービスの利用に料金はかからない。
米AIベンチャーのBrain Technologiesが開発した、独自の「Natural AI」を搭載するスマートフォン。AIが自然に活用されるよう工夫を凝らしたり、通知を抑制してより自然にいられたりする、“ユーザーに寄り添うAI体験”がコンセプトになっている。
Natural AIはOSに統合されており、ホーム画面の左側に専用の“AIホーム”が用意される。また、本体の右側面には専用のAIボタンが用意され、Natural AIをすぐに起動できる。通常のAndroidスマートフォンとしても利用できる。
Natural AIは、あらかじめ入力されたユーザーのプロフィールに加えて、利用履歴も蓄積・管理。単純な画面の解析だけでなく、ユーザーの意図を予測しながら提案を行なうのが特徴。Androidと統合して搭載されることで、複数のアプリにまたがる作業や行動を、アプリを切り替えることなく実行できる。
Natural AIが操作できるアプリは「Gmail」「Google マップ」「Google カレンダー」「YouTube」「LINE」「食べログ」「Amazon」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」で、今後も拡大される予定。一方、決済や金融系アプリとの連携は慎重に取り組む方針で、当面はユーザーが意思決定する形をとる。
例えば、友人とのLINEの会話でイベントに誘われた場合。AIボタンを押すと画面が解析され「予定に登録する」「場所を調べる」といった次のアクションの候補が表示されて、アプリを切り替えることなくアクションを実行できる。
このほか、AIホーム画面では、旅行計画や資格の取得といった長期的な計画や目標を「フォーカス」として作成でき、必要な情報の検索・整理、次の行動の提案などが自動的に行なわれ、ユーザーの目標達成をサポートする。
画面は6.7インチの有機EL。5G対応で、OSはAndroid 15。ベンチャー発の端末だが、生産は大手製造メーカーが担い品質を確保する。データはAIのモデル学習に利用されないほか、一部のAI処理で使うサーバーは日本国内のクラウド環境を使用する。
Natural AI Phoneはソフトバンクの端末ラインナップに加わるが、FeliCaには非対応で、日本の独自規格・サービスへの対応は限定的という面もある。一方で、ソフトバンクは「メイン機として使ってほしい」と提案、「新しいものにチャレンジする人向け。どのような使い方ができるのか、我々もユーザーも学んで、フィードバックを受け付けていきたい」(ソフトバンク コンシューマ事業統括 プロダクト本部 本部長の足立泰明氏)としている。
Brain Technologies CEOのJerry Yue(ジェリー・ユー)氏は、AIエージェントなどの先端的なAIサービスは、革新的で新しいテクノロジーであることを強調。既存のアプリ・プラットフォームビジネスを念頭に、「古い世界の考え方」(同氏)に囚われることなく、根本的な部分から変革し、パラダイムシフトを起こすと意気込んだ。
端末については「ただガジェットを作るだけでなく、ポジティブな変化を起こしたい。日常生活をよくしたい」とし、“自然”“ナチュラル”といった言葉に込めた想いが語られた。
ソフトバンクは、AIサービスの拡充も発表した。
4月17日スタートの「だれでもAI」は、「生成AIは知っているが使ったことはない」という人が多いことを背景に開発。無料でAI体験ができるサービスで、ボタンを押して進めるだけで「K-POP風アイドル加工」「AI同時通訳」といった生成AIのサービスや効果を体験できる。
ソフトバンク・ワイモバイルのAndroidスマホに搭載されている、ロック画面上でニュースやエンタメを表示するアプリ「glance」は、AIショッピング体験を追加する。顔写真を登録しておくと、オススメのファッションコーディネートが表示されるようになり、気に入ったスタイルの商品は購入も可能。今後は旅行やペットなどにも対象を拡大する。
LDHとソフトバンクが共同開発する、生成AIがダンスの上達を支援するアプリ「AI DANCE LAB」が5月28日から配信される。利用料は月額1,480円。LDHのノウハウを加え、ユーザーに合わせた個別のアドバイスができるようになっているという。