米人員削減数、2月はコロナ禍初期以来の高水準-DOGEが影響
Jarrell Dillard
- 前年比103%増の合計17万2017人、2月としては2009年以来の高水準
- 政府部門が最大の削減数、小売り・テクノロジー業界でも顕著
米雇用主が2月に発表した人員削減数は前年比103%増の合計17万2017人と、新型コロナ禍初期に当たる2020年7月以来の高水準に達した。トランプ政権が連邦職員の削減に乗り出していることで、政府部門が全体を押し上げた。
再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが6日発表した。また2月としては2009年以来の高水準だという。
連邦政府の削減数は6万2000人以上と、部門別で最大の割合を占めた。小売り、テクノロジー業界でも人員削減の動きが目立った。
2024年は人員削減が比較的少なかったが、「政府効率化省(DOGE)」が進める連邦機関のコスト削減に伴い、数千人の政府職員と契約業者のスタッフが職を失った。HPやウォルウォルト・ディズニーなど、複数の大手企業もここ最近、人員削減を発表している。
DOGEが目指す政府スリム化により、25年には失業率が上昇するとの懸念も出ている。
チャレンジャーのアンドルー・チャレンジャー上級副社長は「小売りやテクノロジーを中心に、民間企業は2月に数千人の人員削減計画を発表した」と指摘。「DOGEの取り組みや政府契約の打ち切りの影響に加え、貿易戦争を巡る懸念や破産により、2月は人員削減が急増した」と述べた。
雇用主はさらに人員を削減する意向である一方、採用意向が高まっていることもデータは示している。企業は2月、同月としては2022年以来の高水準となる3万4000人余りの採用計画を発表した。
原題:US Employers Announce Most Job Cuts Since 2020 Amid DOGE Layoffs(抜粋)
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