FRB現行政策維持が適切、物価目標達成可能=フィラデルフィア連銀総裁

2月27日、 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁(写真)は関税や貿易戦争は労働力人口の減少と同様にインフレを引き起こす可能性があるが、トランプ政権下での政策の実際の詳細に大きく左右されるため、連邦準備理事会(FRB)は当面金利を据え置くべきだという見解を示した。ワイオミング州ジャクソンホールで2022年8月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)

[27日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は27日、連邦準備理事会(FRB)の現行の金融政策について、労働市場と経済全般に悪影響を及ぼすことなく、インフレ率を目標とする2%に戻すのに役立つ水準とし、当面は金利を据え置く方針に支持を示した。

ハーカー氏は講演で「経済全般に悪影響を及ぼすことなく、インフレに長期的に下向き圧力をかけることができるほどに、現在の政策金利は十分に制約的な水準にある」と述べた。

労働市場は減速しているものの雇用創出はなお堅調で、経済は成長ペースは鈍化しているものの引き続き拡大していると指摘。ただ、このところのインフレ指標で物価目標に向けた進展の減速が示されていると述べた。

その上で「1カ月分の経済指標に基づき行動を起こすことは避け、全てのデータを慎重に見極める必要がある」と言及。「インフレ目標の達成という課題は残るものの、現時点では経済指標で楽観的な経済見通しが示されている」とし、金融政策を現行水準に維持することに支持を示した。

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