MUSIC AWARDS JAPAN最優秀アーティスト賞はミセス
米国のグラミー賞のような権威ある音楽賞を目指し、日本レコード協会など5団体が新たに立ち上げた国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN」の最終日の授賞式が、22日夜に開かれた。主要6部門も発表され、「最優秀アーティスト賞」にMrs.GREEN APPLEが輝いた。
メンバーの大森元貴さんは「今年がデビュー10周年でして、ずっとこれから先をどうしようかと話し続けて、どういうおもしろいことができるか先々の話ばかりして十数年やってきたんですが。今年に入って改めてメンバーの大切さや十何年を振り返ることを初めてやってみまして、すごくたくさんの方のサポートと、メンバーと僕が楽曲をつくることが本当に好きだったということで、なんとかやってこれていると思っています」とあいさつした。
「最優秀楽曲賞」には、Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が選ばれた。
R-指定さんは「名曲揃いの中でこういう賞をいただけるのは非常にうれしい。個人的な楽曲と俺たちの趣味が全開で作った、ミニマムなところから発想した楽曲が賞をいただけたことは光栄です」と感謝した。
同賞のプレゼンターは、作詞家の松本隆さんがつとめた。受賞者を発表する前に「1970年に、はっぴいえんどでこの会場のこのステージで演奏しました。それから55年。詩や曲を作るのは無から有を作り出すので長く険しい道でしたが、振り向いてみると割と楽しい日々でした。今日集まった若い才能の皆さん、この賞がゴールではなく新しいスタートになりますように」と話した。
最優秀アルバム賞は藤井風さんに
「最優秀アルバム賞」には、藤井風さんの「LOVE ALL SERVE ALL」が選ばれた。
藤井さんは「ええ……いいんですか? すみませんね。3年前のアルバムになるんですけど、すごいいっぱい愛をこめてつくったことを覚えています。皆さんも自分の心のなかにある愛を色んな形で世の中にシェアしてほしいなと思う。本当にありがとうございました」とあいさつした。
YOASOBIも主要部門で受賞
「Top Global Hit from Japan」は、YOASOBIの楽曲「アイドル」が受賞した。
ボーカルのikuraさんは「このアイドルという曲は、推しの子という作品から生まれた楽曲でして。物語を音楽にするYOASOBIならではの音楽との向き合いかた、作品との向き合いかたで、いつも楽しく音楽を作っていった先に、このような賞をいただけてとてもうれしいです。これからも初めて音楽に触れたときの楽しさや純粋な喜びを大切にしながらYOASOBIらしく遊び心をもって、皆さんにいつもわくわくしてもらえるYOASOBIでいられるように頑張りたいと思います。ありがとうございます」と述べた。
同賞のプレゼンターは、文化庁の都倉俊一長官が務めた。「日本の芸術、文化を世界に発信していく。国の一つの大きな役目として後押しをする。これが、MUSIC AWARDS JAPANの画期的なことではないかと思います」と、賞の意義について話した。都倉長官は、山本リンダさんの「どうにもとまらない」やピンクレディーの「ペッパー警部」などのヒット曲を手がけた作曲家でもある。
tuki. さん、aespa も主要部門で受賞
「最優秀ニュー・アーティスト賞」にはtuki.さんが選ばれた。
「最優秀アジア楽曲賞」には韓国のaespaのヒット曲「Supernova」が選ばれた。
このほかの部門では、「最優秀アイドル賞」にSnow Manが輝いた。プレゼンターは小泉今日子さん。受賞者を発表する前に、こんな言葉を贈った。「昔々、仕事が忙しくて、心が折れそうになったときに、自分の職業『アイドル』という言葉を辞書で調べたことがあります。偶像、と書いてありました。アイドルというのはその存在、その輝きこそがジャンルなんだと、その時に妙に納得した思い出があります。その存在で人びとの心を輝かせる、それを背負うには、とても大変な努力とご苦労があると思いますが、いつかその時間は、必ず自分の宝物になると信じて、これからもステージで輝いてください」
22日は計20部門を発表。司会は俳優の菅田将暉さんがつとめ、YOASOBI、ちゃんみなさん、矢沢永吉さん、Creepy Nuts、AIさん、Awichさん、藤井風さん、Mrs.GREEN APPLEがパフォーマンスを披露し、宇多田ヒカルさんも事前収録で出演した。
授賞式に先立ち、会場のロー…
この記事を書いた人
- 野城千穂
- 文化部|音楽担当
- 専門・関心分野
- 音楽、舞踊