大相撲春場所千秋楽の優勝決定戦で大の里が高安に勝って優勝 高安は優勝逃す
大相撲春場所千秋楽は優勝決定戦の末、大の里が高安に勝って3度目の優勝を果たしました。高安は惜しくも優勝を逃しました。(NHK水戸放送局 記者 藤原陸人)
前日、敗れて大の里と3敗で並んだ高安は、阿炎と対戦し、上手出し投げで勝って12勝3敗とし、大の里の結果を待ちます。
大の里も勝って優勝決定戦へ
阿見町にある二所ノ関部屋の大関・大の里は同じく大関の琴櫻に勝ったため、優勝決定戦にもつれ込みます。
優勝決定戦で大の里が勝利 高安は惜しくも優勝ならず
優勝決定戦は大の里が勝って、3度目の優勝を果たしました。高安は惜しくも優勝を逃しました。
阿見町では大の里の優勝に歓喜
阿見町のコミュニティーセンターではパブリックビューイングが行われ、大の里を応援しようと地元のファンなど50人余りが集まりました。
取組前、阿見町に住む70代の男性は「土浦出身の高安も応援しているが、町民としては大の里に勝ってもらいたい」と話していました。
大の里が優勝決定戦で持ち味の圧力で前に攻め続けて「送り出し」で勝ち、去年の秋場所以来、3場所ぶり3回目の優勝を果たすと会場は大きな歓声や拍手に包まれ、地元の子どもらが事前に用意されたくす玉を割って優勝を祝っていました。
70代の男性は「高安に優勝してほしい気持ちもあったので少し複雑ですが、二所ノ関部屋の近くに住んでいるのでうれしいです」と話していました。
2歳の娘と訪れた30代の母親は「大の里の優勝の瞬間を娘と一緒に見ることができて、とてもよい機会になりました」と話していました。
地元 土浦市では健闘をたたえる
あと一歩で初優勝に届きませんでしたが、地元・土浦市のファンたちは拍手で健闘をたたえていました。パブリックビューイングが行われた土浦市役所には、地元のファンなどおよそ300人が駆けつけました。
会場は初土俵から20年、悲願の初優勝への期待が高まり、取組の前、50代の男性は「茨城の星として何が何でも 優勝してほしいです」と話していました。高安が小結・阿炎に勝つと多くの人が立ち上がって歓喜の声をあげていました。
このあと同じく3敗を守った大の里との優勝決定戦で敗れ、会場から落胆の声が聞かれましたが、拍手で健闘をたたえていました。
土浦市の40代の男性は「今回は本当に 勝ってほしかったですが、悔しいです。 次こそは 優勝してほしいです」と話していました。
高安が土浦第一中学校の3年生だったとき、担任を務めていた浅倉慈男さんは「今場所は本来の彼の相撲が とれていたと思います。今回は優勝決定戦で敗れてしまいましたが、次の場所も頑張って、少しでも長く相撲人生を歩んでいってほしいです」と話していました。
高安 今場所の主な取組
高安は優勝を逃したものの今場所横綱と2大関を破り、優勝争いをリードしてきました。
【8日目 横綱・豊昇龍戦】
【9日目 大関・琴櫻戦】
【10日目 大関・大の里戦】