NY外為市場=ドル乱高下、米新政権の関税巡る不確実性で

終盤のニューヨーク外為市場では、値動きの激しい取引の中、ドルが乱高下した。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 21日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、値動きの激しい取引の中、ドルが乱高下した。トランプ米大統領が掲げる追加関税を巡る不確実性が高まっている。

トランプ米大統領は20日、就任後すぐの関税発動は見送ったものの、両国からの輸入品に25%の関税を2月1日に課すことを検討していると述べた。 もっと見る

主要通貨に対するドル指数は取引序盤から0.68%上昇。取引終盤では上げ幅を縮小し、0.01%高の108.00となった。先週は一時110.17と、2年以上ぶりの高値を付けていた。

マネックスUSAのFXトレーダー、ヘレン・ギブン氏は、ボラティリティーが明らかに大きく戻ってきたと指摘。トレーダーはメキシコとカナダへの関税リスクの回避を試みているが、そうした措置が実施に講じられるまで、市場の不安定さは続くだろう」と述べた。

ユーロは0.11%高の1.0425ドル。英ポンドは0.04%高の1.2328ドルとなった。

カナダドル米ドルに対して0.17%安の1米ドル=1.43カナダドル。メキシコペソは対ドルで0.64%安の20.649ペソとなった。

ドル/円は0.03%安の155.54円となった。

三村淳財務官は21日、ロイターのインタビューイベント「ニュースメーカー」で、米経済について「上向きのリスクも下向きのリスクも新政権のマクロ政策次第」と指摘。外為市場でドル高基調が変化するかについても「究極的にはトランプ氏のマクロ経済政策がどうなるかに尽きる」と述べた。 もっと見る

オフショア取引でドルは対中国人民元で7.264元。トランプ氏は中国製品への輸入関税を最大60%まで引き上げると述べていたが、20日の就任初日には具体的な計画を明らかにしなかった。

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