複数のヘッジファンドが大幅損失を回避、トランプ関税で市場混乱でも
Gillian Tan
- コーチューの運用成績は4月1-11日にマイナス1.73%
- シタデルやミレニアムも小幅損失、2日の米関税発表後の数日間で
ヘッジファンド運営会社コーチュー・マネジメントは、トランプ米大統領が仕掛けた貿易戦争で世界的に株式市場が混乱しているにもかかかわらず、大幅な損失を回避した。
ブルームバーグが確認した資料によれば、同社のファンド、コーチュー・クオリファイド・パートナーズの運用成績(手数料差し引き後)は、4月1-11日にマイナス1.73%、年初来ではマイナス1.56%となった。
コーチューの広報担当者はコメント要請にすぐに応じていない。同社の運用資産は昨年末時点で約540億ドル(約7兆7300億円)。
また、シタデルやミレニアム・マネジメントなど他のヘッジファンドも、今月2日のトランプ米大統領の上乗せ関税発表後の数日間に小幅な損失にとどまった。シタデルの今月1-4日の運用成績はマイナス0.35%、ミレニアムはマイナス0.7%だったと、複数の関係者が明らかにした。トランプ氏はその後、米国に報復措置を講じていない日本などの国・地域に対して、上乗せ関税を90日間停止すると発表している。
一方、株式・債券市場は乱高下しており、S&P500種株価指数は先週の上乗せ関税発表後の2営業日で10%余り下落した。その後は持ち直しているものの、年初から14日の米市場取引終了時までの下落率は8.1%となっている。
原題:Coatue Joins Peers in Escaping Sharp Losses Amid Tariff Turmoil(抜粋)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE