ビットコインの下落に備える取引活発に-米相互関税の発表控え警戒感
Sidhartha Shukla
- 権利行使価格8万ドルのプット建玉は4月4日期日の中で最多
- 4月4日期日のプットコールレシオは1.4、堅調なプット需要示唆
暗号資産(仮想通貨)のトレーダーらはオプション取引を活用してさらなる価格下落リスクをヘッジする動きを強めている。トランプ米大統領が相互関税の発表を予定している4月2日を控え、神経質な金融市場が続いているためだ。
暗号資産オプション取引所のデリビットのデータによると、権利行使価格8万ドルのプット(売る権利)オプションの建玉は4月4日を期日とするオプションの中で最も多い。プットオプションの建玉の増加は下落リスクに備える手段への需要が高まっていることを示唆する。
ビットコインは28日、一時4.2%安の8万3637ドルと週初に見られた上昇の大半を帳消しにした。3月13日には8万ドルを割り込む場面もあった。イーサやリップル(XRP)、ソラナ(SOL)はいずれも約7%下げた。
デジタル資産デリバティブ取引に流動性を提供するオービット・マーケッツの共同創業者キャロライン・モーロン氏は、25デルタのコールとプットの差額であるリスクリバーサルについて、4月4日期日分が最も大きく、弱気な見方をさらに裏付けていると述べた。
デリビットにおける4月4日期日のプットコールレシオ(PCR)は1.4と、価格下落に対する備えを提供するプットオプションへの堅調な需要を示している。金など他市場でも懸念の高まりが浮き彫りとなっている。
原題:Bitcoin Options Show Traders Are Hedging Against Drop to $80,000(抜粋)
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