一定期間の金利据え置き「賢明」=クーグラーFRB理事
米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は7日、今四半期も堅調な経済成長が続くとみており、利下げを急いでいないとの考えを示した。2023年6月撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)
[7日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は7日、政策金利をしばらくの間据え置き、状況の推移を注視するのが「賢明」であるとの見方を示した。インフレが横ばいあるいは幾分上昇傾向にあることや、労働市場の健全さ、米新政権の政策が経済に与える影響を巡る不透明さが背景にあるとした。
クーグラー氏は、利下げに踏み切るにはインフレが一段と鈍化する必要があると指摘。堅調な経済と労働市場の強さによりそれまで「少しばかりの時間的猶予が生まれる」と述べた。
これに先立ちクーグラー氏は、今四半期も堅調な経済成長が続くとみており、利下げを急いでいないとの考えを示した。インフレ進展の鈍化やトランプ政権の政策が経済に与える影響を巡る不透明さなどにも言及した。
クーグラー理事は米フロリダ州マイアミで行った演説で、この日発表された1月の雇用統計について、「鈍化や過熱のいずれの兆候もみられない健全な労働市場と整合している」と指摘。同時に、インフレ率は2022年半ばのピークからは大幅に低下しているものの、このところのインフレ進展は緩やかかつ不均一で、インフレは高止まりしていると述べた。 もっと見る
また、米政権の新たな政策が経済に与える影響について「かなりの不確実性」があるとした上で、「今後、適切なフェデラルファンド(FF)金利を検討するにあたり、われわれはこうした動向を注視し、今後発表されるデータや見通しの変化、リスクのバランスを引き続き慎重に検証していく」と述べた。
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