エヌビディアCEOが基調講演へ、先端半導体市場で絶対的優位強調か
今年1月に中国新興企業ディープシークが公表した人工知能(AI)モデルで、AI開発には従来のような先端半導体の大量投入を必ずしも必要としない可能性が示されたため、エヌビディアの株価が売り込まれる場面があった。
ただフアン氏は今回、同社の先端半導体市場における優位は揺るがないと強調する見通しだ。
エヌビディアは年次開発者会議で「ルービン」と呼ばれる新たな半導体システムの詳細を明らかにするとみられる。ルービンは年内にも量産化される見込みだ。昨年のこの時期に公表した半導体「ブラックウェル」は生産を軌道に乗せるのが遅れたが、ようやく市場に浸透しつつある。
AI市場の流れが「学習」から「推論」へ移行していることは、エヌビディアにとって重圧になっている。学習関連の市場でエヌビディアの製品は9割を超えるシェアを誇るが、推論分野ではなお各社が競争を繰り広げており、シェアをどれだけ確保するかは推論型AIモデルの開発状況に左右されるからだ。
それでもエヌビディアは、推論プロセスの中でもさらに進化した「リーズニング」のAIモデルで同社製品が強みを発揮すると強調している。リーズニングとは、単に事前学習によって与えられた要素を踏まえて回答するのではなく、根本的に何が問題でどうすれば良いかを論理的に考えることで、そうしたモデルの消費エネルギーはやはり大きく、エヌビディアの半導体が必要になるという。
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Max A. Cherney is a correspondent for Reuters based in San Francisco, where he reports on the semiconductor industry and artificial intelligence. He joined Reuters in 2023 and has previously worked for Barron’s magazine and its sister publication, MarketWatch. Cherney graduated from Trent University with a degree in history.