中国、世界経済の成長は不十分と指摘 G20会合で

 4月25日、中国の藍仏安財政相(写真)は、20カ国・地域(G20)の会合で、現在の世界経済の勢いは不十分で、関税や貿易戦争が経済・金融の安定にさらなる悪影響を与えていると述べた。写真は昨年11月、北京で撮影(2025年 ロイター/Josh Arslan)

[北京 25日 ロイター] - 中国の藍仏安財政相は、20カ国・地域(G20)の会合で、現在の世界経済の勢いは不十分で、関税や貿易戦争が経済・金融の安定にさらなる悪影響を与えていると述べた。

全ての関係者に、多国間協力を強化し国際経済・金融システムの改善を呼びかけた。

財政省が25日明らかにした。

藍氏は貿易と関税の紛争は対等な立場で対話と協議を通じて解決すべきと主張。また、「共通枠組み」における債務処理メカニズムのより円滑な実施を促し、全ての関係者がアフリカの開発のためにより多くの資源を拠出しアフリカの能力構築を強化すべきだと述べた。

藍氏は南アフリカ、欧州委員会、パキスタン、ドイツ、韓国、インドネシア、英国、日本、世界銀行の代表者とそれぞれ会合を開き、意見交換を行った。

これらの会合は主に、マクロ経済状況、G20財政チャネルの主要課題、二国間協力に関する意見交換を目的としたものだった。

<人民銀行総裁、政策協調を呼びかけ>

一方、中国人民銀行(中央銀行)が25日発表した声明によると、潘功勝総裁は23─24日のG20財務相・中央銀行総裁会議で、経済の分断と貿易摩擦を受けてサプライチェーンが混乱し、世界経済の成長の勢いが弱まっていると指摘。主要国がマクロ経済・金融政策の国際協調への関与を強化すべきだと述べた。

人民銀行の声明によると、G20財務相・中央銀行総裁会議の他の出席者も、貿易摩擦、金融環境の引き締まり、長期的な構造問題を背景に世界経済の成長に対するリスクが大幅に高まっているとし、対話と政策協調の強化を呼びかけた。

人民銀行の声明は米国には言及していない。

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