久保建英を温存起用のソシエダがEL16強プレーオフへ!! 20歳長身FWが豪快ヘッド2発
UEFAヨーロッパリーグ(EL)は30日、リーグフェーズ最終節の第8節を一斉開催し、MF久保建英所属のソシエダ(スペイン)は勝ち点で並ぶPAOKテッサロニキ(ギリシャ)との直接対決を2-0で制した。20歳のFWオーリ・オスカールソンの2ゴールにより、リーグフェーズを13位で終えて決勝トーナメントプレーオフ出場権を獲得。久保は温存起用でベンチスタートとなり、後半28分から途中出場した。
公式戦3連敗中のソシエダは試合前時点で勝ち点10の18位となっており、すでに8位以内でベスト16ストレートインの可能性が消滅していたため、24位以内のプレーオフ圏内を確保すべく臨んだ最終節。イマノル・アルグアシル監督は久保、FWミケル・オヤルサバル、GKアレックス・レミロ、DFジョン・アランブルら絶対的主力選手を先発起用せず、ターンオーバー布陣を敷いた。
すると前半4分、ソシエダはさっそく大ピンチを作られた。左サイドで不用意なボールロストがあり、MFタイソンにスルーパスを背後に蹴られると、GKウナイ・マレーロがMFマディ・カマラと1対1に。それでもマレーロがカマラのシュートを右足でなんとか阻むと、跳ね返ってゴール方向に向かってボールも懸命な戻りでかき出し、代役出場でチームを救った。
ソシエダは前半7分、右サイドを攻め上がったDFアルバロ・オドリオソラがハイクロスを送り、FWアンデル・バレネチェアが胸で落とすと、MFマルティン・スビメンディのミドルシュートはGK正面。同20分には右に開いたMFブライス・メンデスのスルーパスにFWシェラルド・ベッカーが抜け、鋭いボールを折り返すも、これもGKに阻まれた。
ソシエダはその後もカウンターからチャンスを作られるが、DFナイフ・アゲルドとDFアリツ・エルストンドのCBコンビが耐え抜くと、前半43分に先制点を奪った。左サイドを突破したMFパブロ・マリンのクロスは右に流れたが、これを拾ったベッカーが巧みな駆け引きからクロスを送り、反応したのはオスカールソン。186cmの長身を活かしたヘディングシュートを叩き込んだ。
さらに前半アディショナルタイム1分、オスカールソンは相手のバックパスに勢いよくプレッシャーをかけると、GKドミニク・コタルスキからボールを奪い切り、トリッキーなヒールキックをGKに当ててゴールマウスに押し込む。だが、ここでVARが介入。ボール奪取の時点でゴールマウス外で一度ゴールラインを割っていたとして、ゴールは認められず、相手ゴールキックからの再開となった。それでも後半開始時、ソシエダはオドリオソラに代わってCBにジョン・マルティンを入れ、DFアリツ・エルストンドを右SBに回すと、この起用が奏功した。DFナイフ・アゲルドの鋭いボール奪取からカウンターを仕掛け、右に展開すると、ベッカーのスルーパスを受けたエルストンドがピンポイントクロスを配球。これに反応したオスカールソンがまたもヘディングで決めた。
オスカールソンは後半8分にもバレネチェアのクロスに頭で合わせ、ビッグチャンスを迎えたが、今度はクロスバーに当たってハットトリックとはならず。同28分にはオスカールソン、バレネチェアに代わって久保とオヤルサバルが投入された。久保は右ウイングに入り、ベッカーが左ウイングに回った。 久保は後半30分、ファーストプレーは鋭いプレスバックでボールを奪い、守備面で貢献。その後も積極的なドリブル突破で攻撃に出る場面はあったものの、第一にボールロストを避けながらローリスクのプレーを続け、試合を締める役割を全うした。そのまま2-0で勝利したソシエダが決勝トーナメントプレーオフ進出を決めた。●ヨーロッパリーグ(EL)24-25特集●海外組ガイド▶南野拓実や守田英正、久保建英ら日本代表選手が欧州最高峰の戦いに臨む!チャンピオンズリーグ&ヨーロッパリーグはWOWOWで放送・配信!