トランプ氏の政策でドルの信認低下、ユーロ創設に感謝=仏中銀総裁
4月10日 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるビルロワドガロー仏中銀総裁(写真)は10日、ここ数週間のトランプ米大統領の政策を受けてドルの信認が低下していると述べた。写真は9日、パリで撮影(2025年 ロイター/Abdul Saboor)
[パリ 10日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるビルロワドガロー仏中銀総裁は10日、ここ数週間のトランプ米大統領の政策を受けてドルの信認が低下していると述べた。
トランプ政権の保護主義と予測不可能性は米経済にとって「悪い要素」だとの認識も示した。ラジオ局フランス・アンテルに述べた。
トランプ氏は9日、貿易相手国に対する相互関税について、国・地域ごとに設定した上乗せ部分を90日間停止する一方、中国に対する追加関税を125%に引き上げた。 もっと見る
総裁は「過去数十年の米国の政策で一環している大きな要素は、ドルの中心的役割に対する執着だ。トランプ政権もそうした考えを持っていると思うが、それを実行する方法は非常に一貫性が欠ける。最近数週間の出来事はドルの信認への逆風となっている」と発言。
その上で、これがユーロの国際的な役割の発展にプラスになる可能性があるとし「欧州が25年前にユーロを創設したことに感謝する。われわれは自分たちの通貨の自律性を作り出し、米国とは異なる方法で金利を管理できる。以前はそうではなかった」と述べた。
総裁はフランスの景気後退を予想していないことを再確認した。
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