「しんどすぎるやん~」C大阪が運動量徹底強化 若手の体力+ベテランの技術で悲願の初Vへ…14日・大阪ダービーでJリーグ開幕
明治安田J1リーグは14日、G大阪―C大阪の伝統の“大阪ダービー”で熱戦の火ぶたが切られる。13日は両クラブがそれぞれの拠点で最終調整を行った。大阪ダービーは通算49回目で、リーグ対戦成績はG大阪の24勝7分け17敗。今季Jリーグの開幕カードを関西サッカー担当の森脇瑠香記者が「占う」。J1は15日に7試合、16日に2試合を実施。J2とJ3は15日開幕。今年で33年目のJリーグは2026年にシーズン移行(秋春制)を控えており、2~12月の日程で行うリーグ戦は今季が最後となる。
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通天閣が立ち、古き良き伝統の中にネオ大阪の風情も漂う繁華街「新世界」をホームタウンに持つクラブが、新たな世界の扉を開ける―。パパス・サッカーがC大阪を“新世界”に導くのではないかと想像する。
クラブ設立30周年の昨季は10位。悲願の初優勝へ、オーストラリア出身のアーサー・パパス新監督(45)は、クラブ在籍27年で退任した小菊昭雄前監督(49)の伝統も引き継ぎ、さらに新たな変化を起こそうとしている。新たな取り組みとして、MF香川真司(35)らベテランと20歳のFW北野颯太らで「リーダーシップグループ」という新しい体制を導入した。キャンプでは「ボールは取られたら取り返せ!」という声が飛び交った。攻守で実践するために運動量を高める練習を徹底。多くの選手が「しんどすぎるやん~」と苦笑いするほどだ。前半は体力のある若手を中心に進め、後半はボール保持で支配。北野ら若武者と圧倒的な技術力を誇る香川らベテランを融合させたサッカーを展開するとみる。
新主将は大阪出身でG大阪アカデミー育ちの背番号10、MF田中駿汰(27)。田中も「リーグ優勝するための最初の試合がダービー。勝ってしっかり流れをつくっていく」と誓った。背番号10は前線で活躍するエースというイメージがあるが、田中は「守備のところで存在感を出していけたら、新しい10番の形を見せられる」と言う。オープニングマッチにふさわしい一戦で、一足早く、桜満開だ。(森脇 瑠香)
◆昨季の大阪ダービーVTR
▽5月6日 G大阪1―0C大阪(パナスタ) 誕生日だったG大阪のFW宇佐美が前半28分に先制。ダービーは19年以来、10試合ぶりの白星。C大阪のダービー連勝は5でストップした。
▽10月2日 C大阪1―0G大阪(ヨドコウ) 台風10号の影響で8月31日から変更。水曜日開催となるもチケットは完売。試合は後半3分にC大阪DF西尾が得点。C大阪はホームでのダービー戦3連勝とした。