【福井】例の自販機の店 大野市「ビストロシャルム」はガチ! もはや奥越前の至宝

あ、これX(Twitter)で見た自販機じゃん。プレスツアーで福井県大野市に来ていた私が、夕食会場となる店に到着した時の最初の感想はそれだ。

店の名前は「ビストロシャルム」。自販機に気を取られていたが、中で出てくる料理も凄い……! よもやこれほどとは思っていなかった。もはや奥越前の至宝と言っても過言ではない

・ビストロシャルム

この自販機、なんか凄い自販機としてXでバズっていたのを覚えている。あれは福井の店のものだったのか! 予想外のところでSNSのバズの聖地を知る展開。

「荒島ポークのカレー」とか「真アジのカルパッチョ」とか、美味そうなものばかり売ってるぞ……! このレビューだけで記事になりそうだが、今回は店内の料理のターン。

店内は格式ばったところのない、居心地のいい広さとスタイル、そして明るさ。我々のグループでいっぱいになる程度の広さなので、合計で10人ちょっととか、それくらいまでのキャパだと思われる。駐車場は5台。

・コース

店内に黒板があり、そこにコースやワインのお勧めが書かれていた。

そして今回提供されたメニューはこちら。おぉ、コースだな。「荒島ポーク」に「ふくい名水サーモン」と、地元のブランド食材の名前が並んでいる! やっぱ観光に来たら、その土地のものを食べたいものな。いいぞいいぞ。

・ガチ

全部美味かったが、全部やると記事が長くなりすぎるので特に印象的だったものを出てきた順で紹介しよう。まずは「荒島ポークのリエットマカロン風」。

初手でこのインパクトはヤバいっしょ。荒島ポークは大野市のブランド豚! 食べると、まろやかな舌ざわりの肉マカロン。豚の甘みと、よく効いたスパイスの刺激がたまらねぇ! 

そして「越前漁港 アカイカときゅうりのガトー仕立て」「ふくい名水サーモンの薔薇仕立て」。サーモンとトマトソースの組み合わせは新鮮だった。サーモンはこういう食べ方をしても美味いのか。

イカのヌルチュル感とキュウリのパリシャキ、そしてキャビアのプチプチという食感のトリニティ! イカの甘みを、トマトソースの酸味が引き締める。

荒島ポークのヴィエノワーズ」。パン粉にチーズとバターを仕込みオーブンで焼いたそう。

クレソンは勝山で自生しているもので、ソースは荒島ポークの骨からとったとか。圧倒的な福井県産のDNA! この肉の香ばしさが、たまらねぇ!! 

みんな大好きステーキ枠。「若狭牛 シンシンのステーキ」。

とろける柔らかさ。シンシンとは内もも肉の中心付近の、特に柔らかい部分だそう。焼き加減もテクい。表面の極めて薄い層にハードな焼き。

表層と中の火の通り具合のグラデーションが巧みで、ちゃんと肉を食ってる感覚がしっかり味わえる。私は全体に均一に火が通ったタイプより、グラデーションがかかっている方が好きだ。

寿司もあるぞ。「ふくい名水サーモン」に、越前漁港のスズキ、船団丸のマグロだそう。

革命的なのは酢飯。シャリが凄まじく華やかなのだ! ワインビネガーとレモン風味のオリーブオイルを使用しているそう。これは新感覚だった!

このマグロもテクニカル。炙られた表面と独特の飾り切りで、食感と風味に厚みが出てヘヴィな食べごたえに。とても美味かったし、シャリと共に衝撃を受けた。

ということで、味覚で美味いのは当然として、視覚的にもメンタル的にもサプライズに満ちた料理ばかりが出てきて、とても楽しい時間だった。

気になるお値段は……黒板に書かれていた「おまかせコース」の5000円のものだそう。こ、これほどのものが5000円……だと……?

山手線沿線のフランス料理屋でディナーに5000円だと、そんなでもないツマミとサラダに、銘柄が不明なものしか出ない飲み放題付きコースみたいな店も珍しくない。

実際に出てくる料理は季節や仕入れで変わると思われるが、このクオリティは素晴らしい。大野市「ビストロシャルム」はガチだ! コースは2名以上で予約必須だそう。大野市に行くならマストだ!!

参考リンク:えちぜんおおの観光ガイド 執筆:江川資具 Photo:RocketNews24.

▼「南新在家 じゃがいもの冷静スープ」。南新在家は大野市の地名。つまり地元産ジャガイモのスープってこと。赤いのはピンクペッパー。

▼「鮎の白ワイン蒸し」。鮎は九頭竜川。ワインは、もちろん大野市の白山ワイン。

鮎の清涼感あるフレーバーが美味かった。白ワインのソースがコッテリしている。聞くと、鮎を煮た汁に生クリームとバターを使用しているそう。

▼デザート。かわいい。

このコーヒーのやつがゴリゴリに苦みが効いていてとても美味かった。半分はコーヒー風味の練り羊羹っぽい感じで冷静スープ。南新在家は大野市の地名。つまり地元産ジャガイモのスープってこと。赤いのはピンクペッパー。

▼「鮎の白ワイン蒸し」。鮎は九頭竜川。ワインは、もちろん大野市の白山ワイン。

鮎の清涼感あるフレーバーが美味かった。白ワインのソースがコッテリしている。聞くと、鮎を煮た汁に生クリームとバターを使用しているそう。

▼デザート。かわいい。ピンクのはシソのシャーベット。

このコーヒーのやつがゴリゴリに苦みが効いていてとても美味かった。半分は羊羹っぽい感じで、半分はチュルっとした感じ。

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