12月の米利下げ観測強まる、予想通りのCPIで-国債利回りも低下
- 市場は現在、約92%の確率で来週の25bp利下げを織り込む
- 来年末までの利下げ織り込みも強まる、合計予想引き下げ幅は87bp
11月の米消費者物価指数(CPI)統計が予想通りの内容となったことで、市場では今月の米利下げ観測が強まった。
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市場は現在、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で約23ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の緩和実施を織り込んでおり、統計発表前の20bpから利下げ予想が高まった。来週の会合で0.25ポイント利下げが約92%の確率で行われるとの見方を示している。
統計の発表を受けて、スワップ市場では2025年末までの利下げ観測も強まり、合計で87bpの引き下げを織り込んだ。来週25bp利下げが決まったとすると、来年さらに2回程度の利下げが行われるとの見方を示している。米金融当局者が9月に示したドット・プロット(金利予測分布図)では来年4回の利下げが想定されており、現在の市場予想はこれを下回る。
金融政策見通しに最も敏感な2年債利回りは、統計の発表を受けて低下に転じ、約3bp低下の4.11%をつけた。
ウェルズ・ファーゴのチーフエコノミスト、ジェイ・ブライソン氏はブルームバーグテレビジョンで「FOMCは来週、25bpの利下げを決めるだろう。利下げを実施しない材料は何も見当たらない」と述べた。
Markets firm up expectations for a quarter-point reduction this month after inflation data print in line with forecasts
Source: Bloomberg
原題:Treasuries Rise as Traders Boost Bets on a Fed Cut This Month(抜粋)