「進化し続ける永遠に未完成の街」巨大な地下道や全面ガラス張りの発明家と住民の交流施設も 静岡県裾野市に建設中・トヨタの実験都市「ウーブン・シティ」エリアの一部を初公開
トヨタ自動車が静岡県裾野市に建設中の実験都市「ウーブン・シティ」の一部が、2月22日に初めて公開されました。
トヨタの考える未来の都市はどんな街なのか?その一端を見ることができました。
22日にトヨタ自動車が初めて公開したのが、裾野市に建設中の実験都市「ウーブン・シティ」です。
丹羽うらら 記者: 私の奥に見えるのがトヨタのウーブン・シティです。すでに一部が出来上がっていてこの中で未来に向けた実証実験が行われます
ウーブン・シティは自動運転や水素エネルギーなどを活用するスマート・シティです。
公開されたのは、人が実際に暮らしながら実証実験を行う「フェーズ1」と呼ばれるエリアです。
ずらりと立ち並ぶのは居住用とみられる建物。その中心には公園スペース「コートヤード」が配置されています。
公園では水素による熱を利用して焙煎したコーヒーの提供が行われていました。
また、エリア内には特殊な信号機がつけられ、人の流れや車の量に合わせて信号の切り替え時間を自由に変更できるようになっているほか、明るさも変更できるようになっています。
さらに全面ガラス張りの「カケザン・インベンションハブ」と呼ばれる施設では、発明家と住民が交流して開発段階の商品やサービスの改善などが行われます。
そして最後に案内されたのは、巨大な地下道。すべて平らで凹凸はなく、ウーブン・シティの全建物とつながっています。
ここでは物流の実証実験が行われ、商品の運搬などの物流はすべて地下で完結する仕組みです。
トヨタ自動車・豊田 章夫 会長: ウーブン・シティは進化し続ける永遠に未完成の街であり、未来のモビリティのテストコース。この場所からウーブン・シティがあってよかった、みんながそう思えるような未来のモビリティが生まれてくることを期待している
ウーブン・シティには2025年の秋以降、トヨタの関係者やその家族など約360人が入居して生活を始める予定です。
実験都市「ウーブン・シティ」の一部が公開されましたが、どんな街なのか改めて説明します。
今回完成したのは全体で東京ドーム15個分、約70万平方メートルの敷地のうちの約5万平方メートル。
住居棟が8棟完成し、中心には公園スペース「コートヤード」があります。
22日は水素による熱を利用して焙煎したコーヒーの提供が行われていました。
さらに発明家と住民の交流拠点「カケザン・インベンションハブ」。ここではインベンターズと呼ばれる発明家が住民との掛け算によって新たな商品やサービスを生み出す場所になっているということです。
信号機は人の流れや車の量に合わせて、信号の切り替え時間が自由に変えられる仕組みになっています。
そして、すべての建物につながっている巨大な地下道。自動配送ロボットを使った物流の実証実験が予定されていて、商品の運搬などの物流はすべて地下で完結する仕組みです。
2025年の秋にはトヨタの社員を中心にその家族など360人が入居して生活を始める予定で、さらに計画にはNTTやダイキン工業、日清食品など8社が参加していて、将来的には2000人ほどが住む都市になるということです。