米食肉工場1000カ所以上の対中輸出登録が失効、50億ドル損失も

 3月17日、中国税関総署のウェブサイトによると、米国内の1000カ所以上の食肉加工施設の対中輸出登録が16日に失効した。写真は北京市内の火鍋店で米国産牛肉のメニューを見せる責任者。2021年9月撮影(2025年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

[北京 17日 ロイター] - 中国税関総署のウェブサイトによると、米国内の1000カ所以上の食肉加工施設の対中輸出登録が16日に失効した。これらの施設は、トランプ政権1期目の2020年に結ばれた「第1段階」の貿易合意に基づき、中国が輸出を認めていた。

タイソン・フーズ(TSN.N), opens new tab、スミスフィールド・パッケージド・ミート、カーギル・ミート・ソリューションズなどが所有する全米の豚肉、牛肉、鶏肉工場の登録ステータスが「有効」から「期限切れ」に変更された。

登録施設の約3分の2が期限切れとなったことで、米国産食肉の対中輸出が制限され、およそ50億ドル規模の損失につながる恐れがある。中国は今月、約210億ドル相当の米国産農産物に対し報復関税を課しており、米国の農業セクターは一段と厳しい状況に置かれることになる。

2月にも約84カ所の登録が失効したが、これらの施設からの出荷は続いている。ただ、中国がいつまで輸入を許可するかは不透明だ。

米農務省は、施設の登録更新を繰り返し要請したが中国側は応じておらず、第1段階の貿易合意に違反する可能性があると指摘している。

This chart shows the top meat exporters to China in 2024. Brazil leads with over 8.3 billion dollars in exports, followed by the U.S. at 2.5 billion, and Argentina, Australia, and New Zealand each contributing over 1.3 billion dollars.

2024年の中国向け食肉輸出量で、米国はブラジルとアルゼンチンに次ぐ3位で、中国の食肉輸入全体の9%に当たる59万トンを出荷量した。金額ベースでは25億ドルで2位だった。

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