実験中に硫化水素発生で6人搬送 相次ぐ事故も…なぜ実験必要?
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理科の実験中に硫化水素が発生し、中学生6人が病院に搬送されました。専門家は、事故が相次ぐなかでも実験を行う必要性を指摘しています。
■硫化水素の実験 なぜ必要?
東京・江戸川区の小松川中学校。避難しているのでしょうか、校舎の入り口からは生徒が外へ出てきています。
13日午後1時前に「中学校の実験室の中で硫化水素が発生した。気分が悪い生徒がいる」と110番通報がありました。
中学校付近には消防車や救急車などが待機。ボンベを背負った消防隊員が校舎に入っていきます。
警視庁によると、当時、生徒らが行っていたのは理科の実験です。そこで大量の硫化水素が発生したとみられています。この事故で生徒6人が体調不良となり、全員が病院に搬送されました。
おととしも去年も、中学校の生徒が救急搬送されている硫化水素を発生させる実験。
硫化水素の実験は、なぜ必要なのでしょうか?
こちらは硫化水素を発生させる実験です。鉄と硫黄を混ぜ合わせ、その化合物を熱して、硫化鉄を作ります。
福岡工業大学 久保裕也准教授
「怖いので控えめに入れておきます」
そこに体に有害な希硫酸を入れると…。
1リットルあたりどの程度混ぜると、人体に危険なのでしょうか。
久保准教授
「このあたりの量だと、このまま吸ったら間違いなく即死するレベル」
量を間違えれば、死に至る危険性もある硫化水素の実験。なぜ体験する必要があるのでしょうか?
硫化水素の事故に詳しい、火山科学の専門家は…。
硫化水素の事故に詳しい
東京科学大学 野上健治教授
「このガスは危険ということを知る機会。チャンスなんですね、ある意味。おそらくこの実験をやっていない子どもたちは、硫化水素ってどんなにおいするのか全然ピンとこない。知らない。いわゆる火山ガスだが、結構事故事例としては多い。理科教育としては必要」
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