「俺らに『死ね』と言っているようなもの」 空き缶持ち去り禁止条例が名古屋市で4月から施行 それでも集め続ける人の主張とは
金属の価格が高騰する中、名古屋市は4月、空き缶の持ち去り禁止条例を施行しました。それでも缶を集め続ける人の主張とは。直撃しました。
4月中旬、平日の朝からパトロールしていたのは名古屋市の職員。名古屋市職員:「缶あります?なさそうだね」見て回っていたのはごみステーション。気にしているのは「缶」です。名古屋市職員:「いつもならアルミ缶があるんですけど、缶が1袋しか出ていないのはちょっと不自然」防ごうとしていたのは、換金目的でのアルミ缶の持ち去り。これだけ資源ごみがあって、缶の袋が1つしかないのは不自然だといいます。名古屋市職員:
「市民の方が出されたアルミ缶を持ち去って、スチール缶だけ置いてあるのかなという状況」
しかし、その瞬間をおさえるのは難しく…。名古屋市職員:「本当にきょう見ないね、こんなのも珍しいくらい」パトロールの時間が終わり、取材も切り上げようとしたその時でした。記者:「あれ?」先ほどまであったアルミ缶がありません。そばには男性の姿が。自転車には山のように積まれたアルミ缶。男性:「俺らに(持ち去りを)やるなってことは、俺らに『死ね』と言っているようなもの」残された袋からも次々と目当てのアルミ缶を選び出し、袋に詰め替えていきます。
いらない缶はもう一度戻し、そのまま去って行きました。
長年続いてきたアルミ缶の持ち去り。正しくリサイクルされていれば、換金分は市の収入になるはずで、市は持ち去りにより、少なくとも1年に5000万円程度の被害があるとしています。名古屋市環境局 富樫穣 課長補佐:
「名古屋市が収集して処理することを(市民が)期待して出しているごみが持ち去られている。名古屋市で収集して処理するために条例を施行したと」
4月から施行された名古屋市の「ごみの持ち去り禁止条例」。北区のある自治会。資源を地域で集め業者に渡していますが、これまでは…。自治会役員:「アルファードぐらいの大きさの車にどんどんいっぱい詰め込んでいくのを見ると事業だよね」自治会長:「『いいだろ。どうせみんないらないもの出したんだろ』って感じで。『大事なやつだから(だめ)』と言っても、1つぐらいいいだろって持って行っちゃう」
車で持ち去って回る人がいたといいます。
しかし、条例の施行が近づくと、当の本人からこんな話が。自治会長:「3月に来たときには『来月からはだめだね』と言って来ない。集めるところにも張り紙しているけど、本人も『4月からだめだな』って」
4月に入り、持ち去りは無くなったといいます。