日経平均は続落、米中貿易摩擦や円高で売り優勢 後半下げ渋る

 東京株式市場で日経平均は、前営業日比494円43銭安の3万7470円67銭と続落して取引を終えた。写真は2024年12月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比494円43銭安の3万7470円67銭と続落して取引を終えた。米中貿易摩擦に対する懸念の高まりや、円高進行を受けて売り優勢の展開となり、前営業日比で一時644円38銭安の3万7320円72銭まで下落した。だが、新規の材料に乏しく、後半は模様眺めムードが支配し、全般は下げ渋った。

外為市場で、朝方からドル/円相場が円高に振れたことが、相場の重しとなり輸出関連株が軟化。とりわけ、指数寄与度の大きい半導体株や主力銘柄が安く、調整ムードを一段と強くしている。

市場では「日経平均のPER(株価収益率)は前週末時点で15倍台後半へ上昇していることで、売りが出やすい」(国内証券ストラテジスト)との声が聞かれるなど、これまでの上昇で株価の割安感が薄れてきたことも売りを促した格好だ。

ただ、地合いは悪化しながらも、一方的に売られる雰囲気はなく、全面安にはなっていない。SBI証券・投資調査部長の鈴木英之氏は「半導体関連株が軟調に推移する間は上値は望みにくい」とする一方で「内需関連など買われる銘柄もあり、下げは限定的とみるべきではないか」と指摘していた。

TOPIXは0.87%安の2777.29ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.87%安の1429.36ポイント。プライム市場の売買代金は3兆8398億1500万円だった。

東証33業種では、値上がりは倉庫・運輸関連業など5業種、値下がりはゴム製品、輸送用機器、精密機器、海運業など28業種だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.1%高の746.00ポイントと、上昇した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが562銘柄(34%)、値下がりは1012銘柄(62%)、変わらずは56銘柄(3%)だった。

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