TikTok、米事業で売却以外の選択肢検討-バイトダンス役員フォード氏

Jack Sidders、Lisa Abramowicz、Jonathan Ferro

  • 何らかの支配権変更は伴う可能性も、売却せずに済む手段を模索
  • 米中首脳の間で生じつつある「対話を楽観」-前向きな解決に寄与

中国の字節跳動(バイトダンス)は、同社が運営する動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業について、売却せずに存続させる取引を模索している。バイトダンスの取締役会メンバー、ビル・フォード氏が明らかにした。

  米プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社ジェネラル・アトランティックの最高経営責任者(CEO)を務めるフォード氏は23日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、バイトダンスはTikTokに関する選択肢を検討しており、米国の法律を順守するべく同国での経営権変更を伴う可能性があると述べた。ジェネラル・アトランティックはバイトダンスに出資している。

  「解決策は見つかると楽観している」とフォード氏は発言。「われわれがトランプ米大統領と同氏のチームに提示できる代替案は複数ある。売却せずに運営が続けられる手段だ。何らかの支配権変更は伴うかもしれないが、売却せずに済むものだ」と続けた。インタビューは世界経済フォーラム(WEF)年次総会が開かれているダボスで行われた。

  TikTokは先週末に米国でのサービスが一時停止された。米連邦最高裁が同国でTikTokを事実上禁止する新法を支持したためだ。だがその後、トランプ大統領は就任初日にTikTok禁止を75日間保留するよう司法長官に命じる大統領令に署名。米国側との何らかの取り決めを結ぶ時間的猶予をTikTokとバイトダンスに与えた。

  「トランプ氏と中国の習近平国家主席の間で生まれつつある対話を私は楽観している」とフォード氏。「より建設的な環境とより高いレベルの関与を生み、それが前向きな解決策につながるかもしれない」と語った。

  TikTokには既に複数の買い手候補が関心を寄せている。トランプ氏はテクノロジー界の大物や米国が関与する取引を支持する考えを示している。

原題:TikTok Weighs Non-Sale Options, ByteDance’s Ford Says (Correct)(抜粋)

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