ルクレールにポジション返せなくてごめん! ハミルトン謝罪も、ルクレールは「8位や9位じゃ大した話じゃない」と気にせず

 F1アゼルバイジャンGPを8位で終えたルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、レースの最後にチームメイトのシャルル・ルクレールにポジションを返せなかったことを謝った。

 フェラーリは今回、ハミルトンが8位、ルクレールが9位でのフィニッシュ。レース終盤には前方を走るリアム・ローソン(レーシングブルズ)らを追い抜くチャンスがあると見て、残り10周でハミルトンとルクレールにポジションを交代させていた。

 しかしハミルトンも最終的に前のライバルを追い抜くには至らなかった。そのためチームもポジションを戻すように指示したが、その入れ替えが間に合わないままレースをフィニッシュしてしまった。

 フェラーリはポジション入れ替えを完了するには「時間が足りなかった」と説明。ハミルトンもルクレールに対しポジションを戻せなかったことを謝罪した。

「ああ、まず最初にシャルルについては……僕の方が速かったのはもちろんそうだけど、シャルルは親切にもポジションを譲ってくれた。それで最後の件はメッセージを受け取るのがかなり遅かったし、僕もたとえ追い越せる可能性が0.001%だとしても前のクルマのことに集中していたんだ」

「まだ希望はあるかも、とね。基本的にはストレートでアクセルを抜いてブレーキも踏んだんだけど、コンマ4秒ほど足りなかった。あれは僕の判断ミスだったよ。だからシャルルには謝らせてほしい。でも結局、8位と9位なんだ」

Charles Leclerc, Ferrari, Lewis Hamilton, Ferrari

 なお今回のようなシナリオはレース前に話し合っていたのかとも尋ねられたハミルトンだったが「僕らがこういったポジションにいるとは考えてもいなかった。だから話し合っていないよ」と答えている。

 一方でルクレールは、自分たちのポジションが8位と9位だったこともあり、あまり気にしていないと語った。

「正直、8位や9位だったから、それほど取り上げる話じゃないだろう。僕は気にしていないよ」とルクレールはSky Sportsに語った。

「もちろん、これは僕達の間で合意していることで、基本的なポジション交代のルールでもある。最後は実現しなかったけど、構わないよ。8位だったとして、もっとハッピーだったかと言えばそうじゃないだろうから」

 なおフレデリック・バスール代表はポジション交代の指示を下した背景には、ルクレール車のパワーユニットに問題が発生していたことを挙げた。

「我々にとって、状況は明確だったと思う。ルイスにはタイヤのアドバンテージがあり、我々はローソンや角田裕毅(レッドブル)、ノリス(ランド・ノリス/マクラーレン)の追い抜きを試みるため、シャルルに譲るように言った」

「その上、シャルルはリカバリーに問題があり、エンジンがトップレベルに無かったんだ。だからあの(ポジション)変更を実施するのはベストな選択だったと思う」

 そしてバスール代表は、ハミルトンが最後にポジションを戻せなかったことについては、こうも語った。

「我々は戻すように彼に求めたが、ルイスはスタート/フィニッシュラインの位置を誤認していたようだ」

 
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