「かなりの確率で持っている」Ball&Chainのショッピングバッグが大流行 「主役級」「捨てたくない」目指し人気に
神戸市内の電車内、ロングシートに座る女性客3人が偶然、同じブランドのバッグを持っていました。「Ball&Chain(ボールアンドチェーン)」と呼ばれるショッピングバッグのシリーズ。ポリエステル素材の本体には、さまざまなデザインのカラフルな刺しゅうが施され、ループ状の持ち手が特長です。人気は神戸だけではないようで、東京都世田谷区に住む女性は「息子が通う小学校のお母さんたちは、かなりの確率で持っている気がします」と話します。
「捨てたくないバッグ」にこだわり
人気の理由について、ボールアンドチェーンを手がける「アトリエフォルマーレ」(東京都墨田区)の担当者に話を聞きました。
──外出するたびに、ボールアンドチェーンのバッグを持つ人を見かけます。なぜ、これほどまでに人気を集めていると考えますか?
「デザインバリエーションが豊富であり、自分の個性に合わせてチョイスできるため、全く同じ柄を持つ人に会うことが意外と少ないです。コレクションしたくなる方が多いようで、お客さまの中には100個以上バリエーションをお持ちの方もいらっしゃいます。持っていることで自分も楽しくハッピーになり、お友達同士でお互いに似合うものをプレゼントしあったり、親子で使ったりと、外出が楽しくなる要素も人気の一つだと考えます」
──本来のエコバッグ以外に、メインバッグとして使う人も目立ちますが、この使い方は想定していましたか?
「ボールアンドチェーンの考えるエコとは、物を大切にし、むやみやたらに捨てることをしないこと。消費材としては、安価で買い替えが容易な方が商売になりますが、あえて『捨てたくないバッグをつくる』ことにこだわって商品開発をしています。デザイン性が高く、丈夫であり、洗って清潔に使えること。スマートフォンの普及で、電子マネーなど決済方法の変化に伴い、お財布やバッグもコンパクト化される中、メインバッグにしてもおかしくないデザインを最初から考えております」
──コラボデザインも多い印象です。
「国内外アパレルブランド、アーティスト、ショコラティエ、カフェ、公共交通機関、展覧会など約50ブランド程度のコラボレーションをしております。コラボレーションシリーズが定期的に出てくるのも、『次は何か?』とワクワクしながら待っていただいており、魅力になっています」
これまでの発売アイテムは420点以上
同バッグは2020年、デザイナーの三原英詳(ひであき)さんが立ち上げたブランド。同年7月1日にスタートしたレジ袋有料化に伴い、耐久性やデザイン性に優れた「主役級のショッピングバッグ」を目指して作られました。
デザインの種類が豊富で、ブランド立ち上げから現在までのアイテム数は421点にものぼります(2025年8月末現在)。最近ではJALやポケットモンスター、東京国立博物館の特別展「江戸 大奥」などとコラボし、話題になりました。
東京、神奈川、愛知、大阪、福岡、長崎に直営店があるほか、ポップアップイベントは国内外で開催。公式オンラインショップもあるため、愛用者は全国に広がっています。
サイズは、M、L、ミニサイズがあり、別売りの専用ショルダーストラップを付けると、斜めがけにもできます。価格はMサイズ6050円〜、Lサイズ6600円〜、ミニサイズ4400円〜など(いずれも税込み)。
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