日経平均は反発、押し目買い 米CPI発表控え後半は小動き

 3月12日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比25円98銭高の3万6819円09銭と反発して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比25円98銭高の3万6819円09銭と反発して取引を終えた。前日の下値が底堅かった動きから押し目買い機運が広がり、一時は前営業日比で163円22銭高の3万6956円33銭まで上昇した。しかし、今晩に米消費者物価指数(CPI)公表を控えていることから、徐々に模様眺め気分となり、後半は小幅プラス圏の水準で小動きとなった。

前日に下値では底堅い動きを示したことで、押せば買いのムードが醸成されつつあるが、米CPIの発表を控えて全般は見送りムードが強く、とくに後場に入ってからは方向感なく小幅高の水準でのもみ合いに終始した。

他方、物色面では、国内金利の上昇基調を背景に銀行株や保険株が堅調だった。主要企業の春闘の回答が相次ぐ中で日銀の利上げ観測が高まりやすく、金融株は買いやすいとの指摘もある。

市場では「国内の金利上昇、ドル安/円高などマイナス材料が引き続き警戒されている。4月2日に公表される予定の自動車関税が明らかになるまで、相場は不安定な状態となりそうだ」(野村証券・投資情報部ストラテジストの澤田麻希氏)との声が聞かれた。

TOPIXは0.91%高の2694.91ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.91%高の1387.10ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆4630億5100万円と前日に比べて細った。

東証33業種では、値上がりは銀行業、非鉄金属、電気・ガス業など29業種、値下がりは海運業など4業種だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.54%高の651.31ポイントと上昇した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1156銘柄(70%)、値下がりは430銘柄(26%)、変わらずは52銘柄(3%)だった。

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