インドルピー最安値、米関税が打撃 中銀が介入
8月29日、インドの通貨ルピーが対ドルで初めて1ドル=88ルピー台まで下落し、史上最安値を更新した。写真はニューデリーの路上両替商が紙幣を数える様子。2月10日、ニューデリーで撮影(2025年 ロイター/Priyanshu Singh)
[ムンバイ 29日 ロイター] - インドの通貨ルピーが29日、対ドルで初めて1ドル=88ルピー台まで下落し、史上最安値を更新した。アナリストは、米国がインド製品に懲罰的な関税を課したことが、インドの成長と対外収支に悪影響を及ぼすと指摘している。
米国は今週、インド製品に追加で25%の関税を課し、インドに対する関税率は50%となった。
ルピーは一時1ドル=88.29ルピーまで下落し、2月に付けたこれまでの最安値87.95ルピーを更新した。トレーダーによると、その後、中央銀行のドル売り介入を受けて、やや値を戻し、88.12ルピーで取引されている。
ルピーは今年3%下落。アジア通貨の中で最悪のパフォーマンスとなっている。29日には対人民元でも最安値を記録した。
コタック証券の為替調査責任者、アニンディア・バネルジー氏は「ルピーが87.60ルピーに達すると、ヘッジしていなかった輸入業者から多くの(ドル)買いが入った。輸入業者はインド準備銀行(RBI)の介入を待っていたが、それがなかった。88ルピー台に乗せると、ストップロスを誘発した」とし「次の重要な節目は89ルピーだ」と述べた。
エコノミストは、現在の米国の関税が1年間続けば、インドの国内総生産(GDP)成長率を0.6─0.8%ポイント押し下げ、すでに減速している経済にさらなる圧力がかかると指摘している。インド中銀は今年度(4─3月)の経済成長率を6.5%と見込んでいる。
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