LA郡がA型肝炎のアウトブレイクを宣言、今年に入り29人が感染 手洗いや予防接種を呼びかけ(5/5)

【ロサンゼルス5日】ロサンゼルス郡公衆衛生局は5日、郡内でのA型肝炎のアウトブレイク(集団発生)を宣言した。2025年に確認された症例のほとんどが、一般的な危険因子以外の人々への感染だった。

 アウトブレイクは、患者数が増加の一途をたどり、地域の廃水中のウイルス濃度が上昇するなかで宣言された。公衆衛生局によると、今年これまでに確認された症例は29例で、そのほとんどが旅行や住居に関連した危険因子を持たない人々だった。

 公衆衛生当局によれば、衛生管理とワクチン接種がA型肝炎を予防する最善の方法となる。手洗いができるトイレへのアクセスが困難なホームレスなどは、A型肝炎に感染するリスクが高いとされている。

 ロサンゼルス郡では2024年、165件のA型肝炎患者が確認され、これは2023年に報告された患者数の3倍となっている。 

 A型肝炎は、A型肝炎ウイルスにより引き起こされる感染力の強い肝臓感染症で、数週間の軽症から数ヶ月続く重症まで様々。症状には、発熱、脱力感、疲労感、吐き気、食欲不振、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)、腹痛、嘔吐、濃い尿、青白い便、下痢などがある。

 A型肝炎は通常、感染者の便などから感染し、食べ物や飲み物からウイルスを知らず知らずのうちに摂取するケースが多い。

 A型肝炎の予防接種を行っている施設のリストは、こちらHERE。保険未加入の住民などは、郡の公衆衛生クリニックで予防接種を受けることができる。

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