話題株ピックアップ【夕刊】(2):古河機金、ディーエヌエ、丸三

古河機金 <日足> 「株探」多機能チャートより
■古河機械金属 <5715>  1,775円  +24 円 (+1.4%)  本日終値  古河機械金属<5715>が高い。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が20日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、共同保有分を含む古河機金株の保有割合が5.05%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて思惑的な買いが入った。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」。報告義務発生日は1月10日。

■ディー・エヌ・エー <2432>  2,570.5円  +34.5 円 (+1.4%)  本日終値

 ディー・エヌ・エー<2432>が4日ぶりに急反発した。スマートフォン向けポケモンカードゲーム「Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」の公式Xによると、ポケポケの全世界のプレイヤーによるカード総獲得枚数が400億枚に到達した。発表を材料視した買いが入ったようだ。同社株は昨年大納会に昨年来高値3214円をつけた後、年明けから戻り売り圧力を受けていた。直近では25日移動平均線を下回って推移していたこともあって、値頃感も意識されたとみられている。

■丸三証券 <8613>  1,014円  +9 円 (+0.9%)  本日終値

 丸三証券<8613>が底堅い動き。20日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結業績速報で、最終利益が22億3500万円(前年同期比26.2%増)となったことが好感された。株式委託手数料が減少した一方、投資信託の募集手数料や信託報酬が増加した。同時に、保有する投資有価証券の一部売却に伴い、25年3月期通期業績で投資有価証券売却益約13億円を特別利益として計上すると発表しており、これも好材料視された。

■日本調剤 <3341>  1,359円  +11 円 (+0.8%)  本日終値

 日本調剤<3341>が4日ぶりに反発。午前9時ごろ、OTC(市販薬)プライベートブランド「5COINS PHARMA」の新商品として、アレルギー専用鼻炎薬「ロラタジン錠V」「フェキソフェナジン錠DS」の2商品を発売したと発表しており、好材料視された。「5COINS PHARMA」は、品質と有効成分量にこだわったうえで、原則税込み550円のお手頃価格を実現した市販薬ブランド。今回は、より高品質な税込み1100円ラインアップ商品として、花粉やハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状を緩和する2商品を発売したという。

■ベルーナ <9997>  803円  +6 円 (+0.8%)  本日終値

 ベルーナ<9997>が5日続伸。800円台を回復し、同時に昨年12月12日につけた戻り高値を払拭、昨年7月9日につけた昨年来高値827円も射程圏に捉えている。カタログ通販の大手だが、通販の顧客向けファイナンスや不動産分野などにも多角展開する。訪日外客数が増勢の一途となるなか、注力するホテル事業の収益貢献も顕著となっている。今月7日には、札幌駅近郊での新ホテル開業を当初予定の4月から3月に前倒し開業することを発表、インバウンド関連としての側面で再評価の対象となったようだ。依然としてPERが10倍を下回るほか、PBR0.5倍台は割安感が際立っており、バリュー株へのリターンリバーサル狙いの買いが顕在化するなか、その流れに乗っている。

■住友精化 <4008>  4,580円  +25 円 (+0.6%)  本日終値

 住友精化<4008>が続伸。株価は年初から一貫して下落基調を続け、陰線続きであることから一部実需筋の持ち高調整の売りが出ていたことがうかがわれるが、目先売り物が切れたことで、水準訂正狙いの買いを誘導している。PER8倍台で、PBRが0.6倍台、一方で配当利回りが4.3%台と高く、株価水準訂正余地が大きい。前日に「同社が使用済み紙おむつの吸水材を再生する技術を開発した」と日本経済新聞が報道している。年間5000トンの紙おむつの回収・再生を目指す方針が伝わっており、これが株価刺激材料となる可能性がある。

■マネックスグループ <8698>  905円  -31 円 (-3.3%)  本日終値

 マネックスグループ<8698>、セレス<3696>が安い。仮想通貨(暗号資産)分野の規制緩和に前向きとされる米国のトランプ新政権が20日に発足した。これを受け、同日に最高値を更新していたビットコイン価格は目先の材料出尽くし感が強まり軟化。株式市場でも、これまで大きく株価水準を切り上げてきた一連の仮想通貨関連株に売りが広がっている。ビットコインを保有していることで知られるメタプラネット<3350>は急反落し、ストップ安となっている。

■INPEX <1605>  1,911円  -44.5 円 (-2.3%)  本日終値

 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。米原油先物相場のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)価格は、この日の時間外取引で1バレル=76ドル台に下落している。トランプ米大統領は20日の就任演説で、「インフレの危機は巨額の歳出超過とエネルギー価格の高騰によって引き起こされた」と述べ「国家エネルギー非常事態」を宣言し、石油増産を進めることを明らかにした。石油増産による原油価格下落が警戒されるなか、INPEXなど石油関連株は軟調な値動きとなっている。

■ミガロホールディングス <5535>  2,755円  -62 円 (-2.2%)  本日終値

 ミガロホールディングス<5535>が後場下げ幅を縮小し、一時プラスに転じる場面もあった。正午ごろ、子会社DXYZが展開する顔認証プラットフォーム「FreeiD(フリード)」が、リスコンス(東京都港区)が今後供給する全てのマンションに標準採用されることになったと発表しており、好材料視された。「FreeiD」は、スマートフォンアプリからの一度の顔登録で、「入退」「本人確認」「決済」などの日々の暮らしのさまざまな行動を顔認証でつなぎ、多種多様な顔認証AIとの連携が可能な顔認証プラットフォーム。リスコンスは東京、埼玉で「MA-RO(マーロ)」ブランドのマンションを展開しており、「FreeiD」を導入することでセキュリティーの確保と暮らしの利便性向上を両立し、入居者の快適な日常生活を叶えるほか、物件が持つ本来の資産価値を最大限引き出すことにつながると判断したという。 株探ニュース

関連記事: