韓国の尹大統領、憲法裁の弾劾審判に出廷する用意-弁護士

Sam Kim

  • 尹氏は3日の「非常戒厳」宣布が内乱に該当しないとなお確信
  • 大統領の弁護団結成を支援している石東炫弁護士が記者団に語る

韓国の尹錫悦大統領は、必要なら憲法裁判所の弾劾審判に出廷する用意があり、3日の一時的な「非常戒厳」宣布が内乱には該当しないとなお確信している。大統領の弁護団結成を支援している石東炫弁護士が19日、ソウルで記者団に明らかにした。

  石氏は「状況次第で必要となれば、尹氏はためらうことなく自分の意見を直接表明するつもりだ」と発言。大統領は国民には申し訳ないと思っているが、物議を醸している問題については明確な立場を取っていると語った。

尹錫悦大統領について伝えるニュース映像(ソウル、12月18日)

  韓国の国会本会議は14日に大統領に対する弾劾訴追案を可決。尹氏は職務停止となった。憲法裁判所が弾劾の妥当性を審査し、180日以内に決定を下す。妥当と判断されれば、大統領は罷免される。

  弾劾訴追された韓国大統領は尹氏で史上3人目。弾劾審判で大統領自らが法廷に立てば、初めての例となる。出廷して証言することで支持者を結集させ、反対勢力との対立をさらに深める可能性がある。非常戒厳が宣布された夜、ソウルの街頭には大勢の人々が抗議するために集まった。

  大統領の罷免には、憲法裁判所の裁判官6人以上が支持しなければならないと法律で定められている。同裁判所の裁判官は定数9人だが、現在は6人しかおらず、野党は3つの空席を埋めようとしている。

  尹氏は3日夜、1987年の民主化後では初めての非常戒厳を宣布したが、国会本会議で解除を求める決議案が可決されたことから、わずか6時間で解除した。

原題:Suspended South Korean President May Appear in Impeachment Trial(抜粋)

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