Core Ultra 5 250K Plus 買ってベンチマーク:4万円で大人気「9700X」と徹底比較
ポイント還元で頑張れば実質4万円から買える「Ryzen 7 9700X」に対し、ポイントを含まない定価で3.9万円から買えてしまう「Core Ultra 5 250K Plus」が日本で遅れて発売。
それでも9700Xがとても人気ですが、今さら8コアに4万円台を払うなら、割安価格で物理18コアもついてくる250K Plusがお買い得かもしれません。
実際に9700Xと250K Plusを買って、複数のCPUと性能を比較してみます。
(公開:2026/5/5 | 更新:2026/5/5)
Core Ultra 5 250K Plusのスペック解説
(実物撮影:2026/5ごろ | 個体識別コードは伏せています)
従来設計「Arrow Lake」をほぼそのまま引き継ぎ、ボトルネックになるエリアに微調整を加え、さらに物理コア数の増量も施したCPUが「Core Ultra 5 250K Plus」です。
総コア数がPコア:6基 + Eコア:12基の合計18コア18スレッドに増えます。従来世代でハイエンドモデル担当だったCore Ultra 7 265Kと比較して、Pコアが2基少ないだけです。
Arrow Lake特有のタイル設計上でボトルネック要因と指摘されていた「D2D(ダイ間通信※)」リンクの動作クロックが、定格2.1 GHzから3.0 GHzに引き上げられます。
Arrow Lake(Reflesh)はDDR5メモリコントローラがSoCタイルに内蔵されているため、CPUタイルとSoCタイルをつなぐD2Dの動作クロックを高くすると、メモリアクセスの改善につながります。
D2D動作クロックの向上が、メモリアクセスの改善に効果があるか検証したグラフです。
データサイズ:256 MB以上からキャッシュヒットが消滅して、純粋なDDR5メモリアクセスの性能を示します。D2D動作クロックが改善しても、帯域幅にほぼ影響が見られないです。
一方、レイテンシは一貫して短縮する効果があり、メモリ遅延に敏感なワークロードで一定の性能向上が期待できます。たとえば「ゲーミング性能」などが一般ユーザーに意味ある指標でしょう。
CPUやDDR5メモリを接続する架け橋に位置する「NGU(SoCタイル内部の通信インターフェース※)」の動作クロックも、定格2.6 GHzから3.0 GHzに向上しています。
NGU動作クロックはメモリアクセスの性能に目立った影響がないです。
キャッシュヒットする範囲内なら帯域幅と遅延どちらも改善しているようにも見えますが、D2D動作クロックと比較して軽微な影響に見えます。
ここまで解説したCore Ultra 5 250K Plusの変更点をまとめると、
- 合計18コアに増量(+4コア)
- チップレット間の接続クロックを向上
以上2点でざっくり説明ができているはずです。
一応、リングバスの動作クロックが0.2 GHz増えていたり、特定のソフトウェアで処理性能を最適化する「Intel BOT(Binary Optimization Tool)」に対応するなど。
何かと細かい調整が入っているものの、コア数の増量やチップレット間の接続クロック向上と比較すれば、微々たる違いです。
※Intel公式マーケティング資料より、D2Dは「Foveros Die Interconnect (FDI)」と、NGUは「Scalable Fabric」と呼びます。
ベンチマーク用のゲーミングPC(テスト環境)
AMD Ryzenシリーズに対応したベンチマーク機です。Socket AM5世代を「ASUS TUF B850-PLUS WIFI」、Socket AM4世代は「ASUS ROG X570-E GAMING」で処理します。
レビュー時点で最新のBIOSアップデートを適用済みです。
Intel Coreシリーズに対応したベンチマーク機です。LGA1700(Alder Lake以降)世代を「ASUS TUF Z790-PRO WIFI」、LGA1200(Comet Lake以降)世代を「ASUS ROG Z590-E GAMING」で処理します。
レビュー時点で最新のBIOSアップデートを適用済みです。
プラットフォーム間で共有するPCパーツの一覧です。
容量8 TBもある巨大なSSD「WD Black SN850X」に、大量のベンチマークやゲームソフト群をインストールしています。プラットフォーム間でSSDを使いまわして※、インストール時間の節約に充てています。
※誤解がないように補足すると、Windows 11を入れるシステム用SSDは各プラットフォーム間で独立です。システムごとにSSDを用意して、ドライバ関連の競合を避けます。
冷却システムに280 mm水冷クーラー(NZXT Kraken 280)を採用して、テスト結果を歪める可能性のあるサーマルスロットリング現象を未然に防ぎます。
グラフィックボード(RTX 5090)含め、システム全体に電力を供給する電源ユニットは「CORSAIR RM1000x」です。システム全体で1000 Wを超える負荷が発生しても、極めて安定した動作を維持できます。
「Windows 11 Pro(25H2)」をインストールし、レビュー時点で最新のWindows Updateも適用済み。
スケジューラーの挙動に大きな影響を与えるリスクがある電源プランは、デフォルト設定「バランス」を使います。仮想化ベースのセキュリティ(VBS)はデフォルト設定で有効化されているため、パフォーマンスに悪影響を与える可能性があったとしても有効化したままです。
「Core Ultra 5 250K Plus」の比較ベンチマークに使用するテスト機材です。
第三者の意思を反映させたくないので、予算が許す限りすべてのPCパーツを自分で用意しています。
CPUの電力設定は「定格準拠」です。自作PC系のベンチマークにありがちな「全力モード」ではなく、CPUメーカーが定めた基準値を設定します。
具体的に以下のとおりです。
CPUの電力設定や、使用するメモリクロックは一般的なBTOパソコンに準拠します。
DDR5プラットフォームなら、JEDEC準拠のDDR5-5600ネイティブメモリ(※CPUの仕様により4800~5200で動作する場合あり)を、DDR4プラットフォームも同様にJEDEC準拠のDDR4-3200ネイティブメモリを使います。
マザーボードもできる範囲で同じメーカーの同グレード品を揃え、ベンチマーク用のSSDはすべて「WD Black SN850X 8TB」で統一します。
(コンシューマ向けで最速のグラボ)
グラフィックボードは「RTX 5090 32GB」を採用。
レビュー時点で最速のグラフィックボードなため、CPUボトルネックが極めて発生しやすいです。「CPUフレームレート」を正確に測定するうえで絶対に欠かせない道具です。
(最大480 Hzで動作するゲーミングモニター)
検証用ゲーミングモニターは引き続き「LG 32GS95UE-B」を続投します。
4Kで最大240 Hz、フルHDで最大480 Hz対応のOLEDゲーミングモニターです。ベンチマークソフトによって、垂直同期が切れず測定ミスの原因になるケースがあるため、ネイティブ高Hzモニターを使って事前に回避します。
(最大120 Hzで動作する定番HMD)
一部VRゲームのベンチマークに限り「Meta Quest 3(512 GB)」も併用します。
Metaアプリストアで販売されている「Virtual Desktop」を使って、ゲーミングPCとQuest 3を無線で接続して使います。実際にVRゲームをプレイされている方のnoteを見た限り、Virtual Desktopが一種のデファクトスタンダード(定番)です。
Core Ultra 5 250K Plusのゲーム性能(vs RTX 5090)
ちもろぐでは、3種類のフレームレートをグラフに掲載します。
- 平均フレームレート(Average)
- 最低フレームレート(Min 1%)
- 急落フレームレート(Min 0.2%)
「平均フレームレート(Average)」は文字どおり、ベンチマーク区間の平均値です。ベンチ中に記録したフレーム数を、ベンチ時間で割って出しただけの数値です。
平均値が高ければ高いほど、そのCPUは高性能だと評価できます。
しかし、平均値はあくまでも平均に過ぎず、「カクつき」「ガタガタ」とした主観的にイライラする挙動※を正しく評価できません。
※「スタッター」「不均一なフレーム遷移」などと呼ばれる現象
「最低フレームレート(Min 1%)」の出番です。ベンチマーク区間で記録されたフレームレートのうち、下から数えて1%に該当する数値を抜き出します。
急激なフレームレートの落ち込みが発生すれば、最低フレームレート(Min 1%)に記録が残ります。
さらに「急落フレームレート(Min 0.2%)」も追加して、スタッターと呼ばれる現象をグラフから捉えやすく改良しました。
3種類のフレームレートが互いに近ければ近いほど、安定したフレームレートです。逆に3種類のフレームレートがバラバラに離れていると、おそらく不均一なフレームレートです。
「CPUフレームレート」をざっくり説明すると、CPUが1秒あたりに処理できるフレーム数です。
レビュー時点の傾向ですが、CPUの毎秒フレーム数よりも、GPU(グラボ)の毎秒フレーム数が高いです。
グラフィックボードが200 fpsを処理できる性能を持っているのに、CPUが100 fpsしか処理できない場合、ゲーミングモニターに表示されるフレームレートは「100 fps」となります。
- 最大値- 両者の差分 = 実際のフレームレート 200 fps – (200 – 100 fps) = 100 fps
CPUフレームレートとGPUフレームレートのうち、低い数値が最終的に表示されます。
そしてCPUフレームレートを正確に知るためには、可能なかぎり速いグラフィックボードが必要です。
よくあるツッコミが「RTX 5090を実際に使ってる人はほとんどいない」ですが、RTX 5090を使う予定がなくても、RTX 5090を使った測定値がもっとも信頼できます。
なぜなら各CPUが処理できるフレーム数が分かっているからです。CPUフレームレートを把握できれば、同じくらいのフレームレートを持つグラボを選ぶだけです。
平均100 fpsのグラボなら、平均110 fpsくらいのCPUを選べば間違いないでしょう。逆に平均100 fpsのグラボに、平均50 fpsしか出せないCPUを選ぶのは無駄が多いでしょう。
VALORANT
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)競技性が非常に高い、人気のeSportsタイトル「VALORANT」をベンチマーク。マップ「THE RANGE」でボットを召喚して、重火器「オーディン」を乱射しながらエイムを振ります。
Core Ultra 5 250K Plusは前作265Kや245Kを上回るものの、Ryzen 7 9700Xに100 fps以上も引き離される性能差です。
もちろん、Ryzen 7 9800X3Dどころか7800X3Dにすら手が届かないです。平均300 fps台は出ているので、それなりに競技性の高いWQHDゲーミングモニターを使えます。
リフレッシュレートが500 Hzを超えるフラグシップ級の競技モニターを使う予定がなければ、Core Ultra 5 250K Plusを少なくとも妥協案に挙げられます。
Escape from Tarkov(タルコフ)
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)今もなお、カルト的な人気を誇るPvPvE脱出シューター「Escape from Tarkov」をベンチマーク。重たいと定評のある「Streets of Tarkov」にて、PvEモードを模した練習モード※で出撃します。
ローカル環境のPvEモードの場合、自分以外のプレイヤー(SCAVなど)もすべてCPUで処理する必要があり、CPUとメモリ帯域の両方に驚異的な負荷がかかります。
Core Ultra 5 250K Plusは物理18コアの地力と、改善されたメモリ遅延(D2Dクロック)が功を奏したのか、従来世代から一段と性能を伸ばしています。
フルHD、WQHD、4KすべてでRyzen 7 9700Xを超える性能です。
※出現するボットの分布にかなりムラがあるため、ベンチマークの再現性(バラツキ)が悪いです。3~5%程度の小さな差は「誤差」と見なした方が安全かもしれません。
Cyberpunk 2077
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)SFオープンワールドの傑作として知られる「サイバーパンク2077」をベンチマーク。
発売から日がたったタイトルですが、優れたレイトレーシング効果や、NPCが密集した高密度のオープンワールドで構成されています。CPUに大きな負荷がかかりやすく、まだまだ現役のCPUベンチマークです。
Core Ultra 5 250K Plusは従来比で性能差が伸びませんが、同じ価格帯のRyzen 7 9700Xに匹敵します。
WQHD ~ 4Kになるとレイトレーシングの事前計算(BVH構築など)が増加し、CPUの性能差がハッキリ反映された結果に。サイバーパンク2077において、250K Plusは9700Xを打ち負かします。
モンスターハンターワイルズ
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)有名な国産ゲームタイトル「モンスターハンターワイルズ」をベンチマーク。巨大な森林生態系と水辺の鏡面反射(レイトレーシング)が広がるマップ「緋の森(豊穣期)」にて、高いCPU負荷を与えます。
結果、フルHD ~ 4Kまで一貫してCPUボトルネックが発生しながら、Core Ultra 5 250K PlusはRyzen 7 9700X以上の性能です。
紅の砂漠
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)超広大なオープンワールドと何百時間も遊べるコンテンツ量の暴力で500万本も売り上げた、韓国パールアビスの最新作「紅の砂漠」をベンチマーク。
一般的にCPUボトルネックが発生しないと紹介されるゲームですが、メインコンテンツのひとつに挙げられる「拠点占拠」でCPUボトルネックが発生しやすいです。
(映ってる範囲だけで約20人、その周囲もNPCだらけ)
広いマップに100人単位の味方NPCと敵Mobが密集して出現するうえ、それぞれが複雑な戦闘を繰り広げます。CPUが処理しなければならない仕事量は非常に大量で、当然ながらCPUボトルネックも発生します。
Core Ultra 5 250K PlusはRyzen 7 9700Xを5%上回り、前世代のハイエンド265Kと同等の性能です。
アークナイツ : エンドフィールド
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)美麗なテクスチャ品質のキャラクターモデリングや独自の工業要素で人気を集める、中国産ARPGタイトル「アークナイツ:エンドフィールド」をベンチマーク。
意外にも工業コンテンツ自体はそれほどCPUボトルネックが発生せず、NPCや敵Mobが密集するエリアでフレームレートが伸びづらいです。
エンドフィールドに限らず、鳴潮や原神から最新作のNTEまで。NPCが大量に出現すると途端にCPUボトルネックが顕在化するゲームは決して珍しくなく、むしろ一般的な傾向です。
Core Ultra 5 250K Plusは「武陵城」にて、Ryzen 7 9700Xとほぼ同じ性能でした。前作245Kから約6%の性能アップ、265Kをわずかに超える性能です。
一方で、価格が1万円高いだけの7800X3Dが1.3~1.4倍のフレームレートを叩き出すなど、X3Dモデルとの性能差はまだまだ距離が開いてます。
鳴潮(Wuthering Waves)
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)いわゆる中国産オープンワールドRPGタイトルの中で、最高峰のグラフィック品質とアクション性を兼ね備えている「鳴潮(Wuthering Waves)」をベンチマーク。
CPUボトルネックの魔境「スタートーチ学園」にて、一定のコースをバイクでツーリングしながら測定します。
結果はRyzen 7 9700Xに少し届かず、前作245Kや265Kから約1割もの性能アップです。なお、相変わらずX3Dモデルに勝てる気配はほとんど感じられません。
(DMCライクなアクション性もあるから高fpsが欲しい)
ゼンレスゾーンゼロ
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)原神で知られるHoYoverseが送る、アクション特化タイトル「ゼンレスゾーンゼロ(ZZZ)」をベンチマーク。
ロケ地をルミナスクエアから新マップ「澄輝坪」に移しました。以前にも増してCPU負荷が増えており、フルHD ~ 4Kまで一貫してCPUボトルネックが発生します。
鳴潮「スタートーチ学園」と同じく、non-X3DかX3Dモデルで結果が分かれています。CPU性能よりも先に、メモリ帯域幅がボトルネックになるらしく、3D V-Cacheで帯域幅を桁違いに稼げるX3Dモデルがとても有利です。
Core Ultra 5 250K PlusはRyzen 7 9700Xとほぼ同等の性能、Ryzen 7 7800X3Dには大きく差を付けられます。
Cities : Skylines II
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)都市シミュレーターの著名なタイトル「Cities : Skylines II(シティスカ2)」をベンチマーク。
前回のベンチマークから人口を5倍(約50万人)に増やし、並のCPUで到底耐えられない負荷を与えます。検証の結果、ほとんどのCPUがフレームレートをマトモに出せなかったです。
フルHD ~ 4Kまで関係なく、安定したフレームレートを出力できないです。
ただし、シミュレーション速度(Smooth Speed)は明確にCPU性能差が反映されます。詳しくは「➡ シミュレーション速度の比較」をどうぞ。
マインクラフト(Java版)
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)全世界で少なくとも4000万本以上を売り上げている、超人気なサンドボックスゲーム「マインクラフト(Java版)」をベンチマーク。
Bedrock版がリリースされていても、優れたMOD互換性のために今でもJava版をプレイするユーザーが多いです。全世界で約1700万ダウンロードを誇る人気MODパック「ATM10(All the Mods 10)」も導入して、CPUに計算負荷を供給します。
想定したとおり、フレームレートが非常に伸びづらい過酷なベンチマークですが、Core Ultra 5 250K PlusはRyzen 7 9700Xに迫ります。
なお、平均フレームレート的にRyzen X3Dがトップを占めているものの、最低フレームレートの落ち込みがほとんど解消されないです。どのCPUを選んでもフレーム遷移がガタガタ過ぎて、性能差を体感しづらいでしょう。
(All the Mods 10を導入したセーブデータ)
VRChat(SteamVR)
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)ヘッドマウントディスプレイ「Meta Quest 3」を装着して、Virtual Desktop経由でVRChat(SteamVR)をベンチマーク。
レンダリング解像度をできる限りフルHD ~ 4K相当に調整してから、VRChatの性能を評価する専用ワールド「VRCMark v2」でフレームレートを測定します。
- ➡ Room C1:数人がインスタンスにいる普通のワールド
- Room C2:参加人数の多い集会イベントを模したワールド
- Room G1:リッチな表現が組み込まれた景観系のワールド
- Room G2:精細な景色が詰め込まれた大規模なワールド
VRCMark v2に4種類のベンチマークが収録されていて、今回はやや軽量な「Room C1」を使いました。「Room C2」の結果も興味深いですが、そちらはVRChatベンチ特集に掲載する予定です。
Room C1でベンチマークした結果、Core Ultra 5 250K Plusは妙にスタッター頻度の多いです。60秒のテスト中、毎回どこかでまとまったスタッターが一気に来ます。
ヘッドセットを被らず、ティッシュを詰めてベンチマークすればスタッターは解消しますが、ほとんどのVRユーザーは頭に被って使うから無意味です。
もしかすると、PコアとEコアのスレッド制御にミスがあるのかも・・・。
VRChat(SteamVR)を動かすために、ゲーム本体以外の制御ソフトも複数動いていて、頭に被った状態で発生する何らかの処理がうっかりEコアとPコアを無駄に行き来している可能性が考えられます。
Core Ultra 200S Plusの場合、PコアとEコアの性能差が小さいから多少スレッド制御を誤ってもスタッターになり得ないですが、頻度や量が多すぎると限界はあります。
ゲーミング性能【11ゲーム平均】
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)ここまでベンチマークした11個のゲーム結果を、平均値(幾何平均)にまとめました。
Core Ultra 5 250K Plusはゲーミング性能を約6%改善し、Ryzen 7 9700Xとほぼ同等の性能です。
WQHD ~ 4Kでも約6%のゲーミング性能向上を実現しており、D2Dクロック向上で得られたメモリ遅延の低減がちゃんと効いています。
なお、Ryzen 7 7800X3Dにまったく勝てないですが、製品グレードも価格帯も違うので気にしなくていいでしょう。AMDがRyzen 5 9600X3D(仮称)を投入してきたら危ういものの、今のところ登場する見込みがありません。
Core Ultra 5 250K PlusのCPU性能をベンチマーク
シングルスレッド性能
Cinebench R15 (スコア) VVenC (平均fps)パソコンのサクッとした体感性能にそこそこ関係性がある、シングルスレッド性能を調べます。
Core Ultra 5 250K Plusは、Cinebench R23とR15でトップクラスです。動画エンコード(VVenC)もトップに近いシングルスレッド性能を見せ、最新世代CPUらしい体感性能に期待できます。
オフィスソフトの性能
Excel (平均値) PowerPoint (平均値)PCMark 10スコアによる比較グラフはこちら ➡ Word / Excel / PowerPoint
有償版PCMark 10(Professional Edition)限定で使えるCLIモードを使って、Microsoft Office 365(または買い切り版のOffice 2024)の動作速度をベンチマーク。
Core Ultra 5 250K Plusが記録したオフィス性能を見ていくと、Word(文書作成)で平均0.265秒(257ミリ秒)、Excel(表計算)は平均0.228秒(228ミリ秒)で問題ない速さです。
PowerPoint(パワポ作成)は平均0.166秒(166ミリ秒)でトップクラスの速さですが、Ryzen 7 9700Xにわずか11ミリ秒ほど追いつきません。
つまり、実用上ほとんど瞬時のレスポンス性を出せています。
ブラウザ(Edge)の性能
PCMark 10 Edge (スコア) Speedometer 3.1 (スコア)Windows標準搭載ブラウザ「Edge」の動作速度をベンチマーク。
PCMark 10 Proを用いた測定で、Core Ultra 5 250K Plusは平均0.063秒(63 ms)です。ほとんど瞬時の反応性でEdgeを動かせていて基本的に快適な動作に感じます。
幾何平均スコアに換算すると25939点、Ryzen 7 9700Xを約3%ほど上回りますが、実際の処理速度なら2 msしか差がなく実用上ほぼ同一の性能です。
Speedometer 3.1を用いた測定では、Core Ultra 5 250K Plusが9800X3Dに匹敵する性能(43.4点 / 3位)を記録します。
写真編集(画像処理)の性能
フリーソフト「XnConvert」を使って、圧縮率が悪いPNG画像(4K解像度)を圧縮率の高いWebP画像(4K解像度)に変換します。
Core Ultra 5 250K Plusは100枚あたり134秒で完了です。シングルスレッド性能に依存する処理なので、Ryzen 7 9700Xと性能差はほとんど無かったです。
Adobe CameraRAWを使って、Sony a7Vで撮影した約3300万画素のRAW写真(20枚)をJPG画像に現像します。
RAW現像の処理内容に、コントラスト調整や彩度補正など基本的な編集に加え、AIマスク処理によるノイズ除去やモアレ除去も入れています。
Core Ultra 5 250K Plusはわずか36.9秒でRAW現像を終え、Ryzen 7 9700Xの44.7秒を約1.2倍も上回る性能です。
メモリ帯域幅とシングルスレッド依存の強いタスク内容なので、どちらも高水準に備えるCore Ultra 5 250K Plusにとって処理しやすいベンチマークでした。
一般処理 (スコア) フィルター処理 (スコア)写真編集の代表的ソフト「Adobe Photoshop CC」の処理速度を、PugetBench for Psバッチで測定します。
シングルスレッドに依存するテスト内容ですが、Ryzenシリーズが妙に高いスコアを記録する傾向です。
Core Ultra 5 250K Plusは10843点で、270K Plusとほぼ同じスコアを記録します。しかし、Ryzen 7 9700Xの13337点にまったく及ばないです。Photoshop “だけが” 目的なら、わざわざCore Ultraを選ぶ意味はありません。
Photoshop以外のソフトとの兼ね合い次第です。Photoshopの処理はたしかに伸びが悪いですが、他に相性の良いタスクも当然あります。
動画編集(4K~6K)の性能
無料で使える動画編集の代表的ソフト「DaVinci Resolve Studio」の処理性能を、PugetBench for DRバッチで測定します。
プリセット「Extended」を用いて4K~6K素材の動画編集を行い、処理のグループごとにスコアを分けて集計しました。なお、LongGOPやGPU EffectsグループはCPUと無関係なので除外済みです。
Core Ultra 5 250K Plusの総合スコアは108267点でした。Ryzen 7 9700Xより約5%高いスコアです。IntraFrameとRAW形式で大きく差をつけ、FusionとAIで9700Xに並びます。
動画編集用のCPUを手頃な予算で抑えるなら、Core Ultra 5 250K Plusは文句なしに魅力的です。内蔵GPU(Xe2 4コア)による、超高速かつ高画質なQSVEncも使えます。
さらにCPUで浮いた予算を、メモリ容量に充てられます。
イラストソフト(クリスタ)の性能
水彩ブラシ(16px) (平均fps) 水彩ブラシ(64px) (平均fps)2Dイラスト制作で覇権をとる定番ソフト「CLIP STUDIO PAINT PRO(クリスタPRO)」の処理性能をベンチマーク。
約2560万画素(6144 x 4168 px)の巨大な編集データに対し、レイヤー操作(回転)やブラシ入れ(水彩ブラシ)を加えたときの、リアルタイムな滑らかさをフレームレートで評価します。
Core Ultra 5 250K Plusのイラスト性能はやや平凡寄りです。レイヤー回転が平均27 fps前後しか出せず、Ryzen 7 9700Xと比較して1割も開きます。
16 pxの細いブラシは平均57.4 fps、ソフト側の上限(60 fps)に迫ります。64 pxの太いブラシになると平均23.3 fpsまで下がり、Ryzen 7 9700Xと明確に性能差があります。
クリスタPROは若干Ryzenに最適化されている可能性が高いです。
マルチスレッド性能
Cinebench R15 (スコア) VVenC (平均fps)CPUの理論性能(マルチスレッド性能)を、Cinebenchと動画エンコード(VVenC)でベンチマーク。
Core Ultra 5 250K Plusはさすが物理18コアも内蔵されてるだけあり、Ryzen 7 9700Xを1.6倍も上回り、かつての上位モデル265Kに迫る性能です。
消費電力のブースト対策を施した動画エンコード(VVenC)でも、Core Ultra 5 250K PlusはRyzen 7 9700Xに対して約1.5倍ものリードです。
なお、レンダリングも動画エンコードも今やグラフィックボードの仕事です。マルチスレッド性能が高いからといって役に立つとは限りませんが、高負荷なマルチタスク耐性と相関する可能性があります。
レンダリングはマルチスレッド帯域幅にスケール(比例)しやすい一方、動画エンコードはおおよそ8スレッド以上からスケールが急速に鈍化します。
コア数が多ければ多いほどマルチスレッド帯域幅に一致するエンコード速度を出せなくなり、せっかくの多コアCPUをうまく活かせません。タイル分割エンコードを使ったり、ひとつのファイルに対して複数のエンコーダを併用したり、ちょっとした工夫が必要です。
当ブログのVVenCベンチマークは当然ながらマルチスレッド最適化を施しており、バニラ状態で測定するより約1.3~1.4倍ほど高速化しています。
数値計算の処理性能
7-Zip 圧縮 (スコア) 7-Zip 展開 (スコア)定番の圧縮ツール「7-Zip」を使って、圧縮と展開(解凍)スピードをベンチマーク。
Core Ultra 5 250K Plusは圧縮が135048 MIPS、展開は144891 MIPSです。どちらもRyzen 7 9700Xを1.1~1.2倍くらい超えています。
筆者がよく使っている「Python」の計算速度もベンチマーク。
物理コア数にスケールしやすく、論理スレッド数にスケールしづらいベンチマークなので、物理コアを大量に持つCore Ultra 5 250K Plusがやや有利な結果です。
250K Plusが毎秒0.94計算量で、前作245Kから約1.3倍も伸ばし、9700Xに対して約1.7倍もの処理速度に達します。
Cities:Skylines IIの演算性能
都市シミュレーター「Cities : Skylines II(シティスカ2)」において、人口50万人都市を3分以内にどれだけ速くシミュレーションできるかを競うベンチマークです。
Developer Modeで把握できるシミュレーション速度(Smooth Speed指標)を用いて評価します。
シミュレーション速度を「1.0倍」に設定しているので、「1.000」に近い数値を出せれば出せるほど高性能なCPUです。
(ごく短時間で演算速度を戻せるCPUが有利です)
Core Ultra 5 250K Plusは物理18コアの期待どおり、Ryzen 7 9700Xに対し約1.3~1.4倍の性能差。しかし、やや奇妙な挙動もあり、270K PlusほどCPUがフルに動かなかったです。
消費電力も100 W程度(※フルパワー時に160 Wを超えるはず)しか出さず、18コアすべてを100%使い切っている様子に見えません。250Kと270Kで電力の使い方に差がありすぎて少々困惑しています。
上位モデルとの性能差を埋めすぎないよう、わざとEコア側を過度に省エネ挙動にするBIOS(マイクロコード)側の制御が入っているか、それとも単にWindows 11スケジューラーが誤った判断を下しているか・・・原因は今ひとつ不明です。
ローカル生成AI(LLM)の性能
VRAMに入り切らない巨大なLLMモデルを、CPUと分担して効率的に処理する「CPU MOE」モードでベンチマーク。
llama-serverに送った起動コマンドと使用したLLMモデルを以下に示します。
llama-server -m model/Qwen3.6-35B-A3B-Uncensored-HauhauCS-Aggressive-Q8_K_P.gguf -np 1 --fit on --fit-ctx 128000 --fit-target 256 -ctk q8_0 -ctv q8_0 --jinja --reasoning off --temp 1.0 --top-p 1.0 --top-k 40 --min-p 0.00 --port 8001
指示内容は「予算50万円で以下のPCパーツ一覧から、AIイラスト生成におすすめなパソコン構成を6000語で提案してください。なお、口語気味の文体かつ、キャラクター設定は刻晴(原神)でお願いします。」です。
(提案内容も刻晴のキャラ再現もイマイチ・・・)
Core Ultra 5 250K Plusは毎秒45.4トークンで回答を終えました。
Ryzen 7 9700Xとほぼ変わらない性能ですが、CPUとVRAM間を挟むDDR5メモリがボトルネックです。CPU性能よりも先にメモリ帯域幅が壁に当たってしまい、一定ライン以上のCPUから性能差が出ません。
IPC(クロックあたりの処理性能)
最後はオタク向け情報「IPC(クロックあたりの処理性能)」で締めます。
CPUの動作クロックを3.5 GHzに固定してから、シングルスレッド性能をベンチマークすると、CPUの技術的な進化を示す「IPC」を抽出できます。
Core Ultra 5 250K PlusのPコアはCinebench R23で224.7点、現時点で最高のIPCです。ベンチマークの処理範囲がCPUに収まっていれば、とんでもなく高いIPCを示します。
処理範囲にL3キャッシュ領域も含める7-ZipやVVenCだと、途端にIPCの伸びが鈍化してRyzen 7 9700Xと同等レベルに下がります。
特に7-Zip(圧縮)は、L3キャッシュ領域の帯域幅が圧倒的に強いX3Dシリーズが猛威を振るい、まったく手も足も出ない状況です。
高負荷な「マルチタスク」耐性をベンチマーク
マルチタスクの設定:OBSでVtuberになってゲーム配信録画
現代のCPUベンチマークで決定的に欠けているデータが「マルチタスク負荷耐性」です。システム全体に “度を越した負荷” を供給して、それでもCPUが安定したフレーム遷移を続けられるか検証します。
“度を越した負荷” は以下のとおりです。
- OBS Studioでゲーム実況配信(2560 x 1440)
- VSeeFaceでVtuberアバターにモーションキャプチャーを実装
- 毎秒125サンプルの消費電力モニターを常駐
- YouTubeで「ヒビカセ 高ビットレートHEVC版」を再生
- Chromeで重たいWebサイト(例:App Store)を開く
- ゲーム「鳴潮」でスタートーチ学園に向かって移動する
- ゲームのダウンロード(約33 GB)を同時進行する
バラバラのアプリを多数起動して各スレッドを常時占有させつつ、最後の仕上げがゲームダウンロードです。
最近のSteamやWindows Updateは、ダウンロードしながら同時に解凍処理もするせいで、メモリ帯域からCPU内部まで染み渡る負荷が発生します。単純なアイデアながら、並のCPUがガタガタ言い出すので採用です。
テストコースを一部抜粋したサンプル動画(倍速)
ゲーム配信録画(マルチタスク)時のフレームレート
スタッターの発生率が著しく上昇する凶悪な負荷がかかりながら、Core Ultra 5 250K PlusはRyzen 7 9700Xを1.3倍も超える性能を見せつけます。
コスパが良いなどと定評ある9700Xですが、所詮は物理8コアです。全スレッドが占有された環境だと、物理18コアある250K Plusが有利です。
配信の安定性を「ドロップフレーム率(コマ落ち)」で評価します。OBS Studioの統計タブから確認できます。
あれほどスタッターだらけの酷い動作状況でも、OBS自体の安定性はほとんど変化がなく、どれを使ってもコマ落ちしないゲーム配信が可能です。
ただし、実際に配信される映像とゲーム中のフレームレートはしっかり相関します。コマ落ちがなくてもゲーム中が30 fpsだったら、配信される映像も30 fpsです。
できればゲーム中で平均60 fps以上を出力できるCPUを選ぶといいでしょう。
マルチタスク時のPSOスタッター頻度
「鳴潮」はゲーム起動時にシェーダーコンパイルを実行しますが、残念ながらゲーム起動後もしばらくシェーダーコンパイルがランダムに挟まります。
突発的にコンパイル処理が入ったとき、CPUが瞬時にコンパイルを完遂できなければ、一時的にゲーム画面が硬直する「スタッター」としてプレイヤーのゲーム体験を損ないます。
ベンチマークのコースをウォームアップせずに測定します。CPUボトルネックの魔境「スタートーチ学園」に近づくほど、スタッターの頻度が上昇します。
基本的に物理コアが多いCPU、かつ異種コアを混載する場合は、異種コア間の性能差が少ないほどPSOスタッターを抑えやすい傾向です。
Core Ultra 5 250K Plusは、IPC最高峰のPコア(6基)と、Zen4超えのIPCを持つEコア(12基)を混載します。異種コア間の性能差が少なく、スケジューラーによるスレッド移動が加わっても性能が安定しやすいです。
逆に、Core Ultra 5 225のように異種コア間の性能差が大きいとコア数の割に悲惨な結果が見られます。
(クリックするとグラフを大きく表示します)
生のフレームタイム記録を見てみます。
フレームタイムが可能なかぎり低いのは大前提として、上下の分散が少なく、突発的なヒゲ(スパイク)が少ないほど優秀です。
Ryzen 7 9700X(物理8コア)は明らかにスタッターの頻度が急増していて、スタートーチ学園に近づくにつれてフレームタイムが右肩上がりに増えています。
Core Ultra 5 250K Plus(物理18コア)もフレームタイムが右肩上がりに傾向自体こそ防げませんが、スタッターの頻度とフレームタイムの平均値とバラツキが安定しています。
(クリックするとグラフを大きく表示します)
フレームタイムの分布量も確認します。
分布がグラフ左側に寄っているほど優秀です。Core Ultra 5 250K Plusは長いフレームタイムの分布量が少なく、Ryzen 7 9700Xは60 Hz(16.67 ms)未満のフレームタイムが大量に含まれます。
“度を越した負荷” が加わっているイレギュラーな環境下において、Core Ultra 5 250K PlusはRyzen 7 9700Xと比較して、安定したフレームレート出力を続けられる可能性が高いです。
Core Ultra 5 250K Plusの消費電力を測定
(定価975ユーロ:消費税と諸費込で約20万円)
各プラットフォーム間のCPU消費電力を正確に測定するため、Cybenetics Labsが製造する外部PMD「Powenetics V2」を使います。
よくある自作ツールと比較して、信頼性が非常に高いです。製造元のCybenetics Labsは「ISO/IEC 17025」認証を取得した厳格な測定ラボです。
もちろん、Powenetics V2も校正済みのツールで、マザーボード上の各コネクタから1ミリワット(0.001 W)単位で消費電力を正確に測定できます。
ブーストクロックの挙動を追跡
(クリックするとグラフを大きく表示します)
約300ページもあるIntelガイドラインに記載がある、「Recommended Value」適用時のブーストクロック挙動を確認しました。
CPU使用率100%の負荷がかかると、瞬間的に180 W超を記録しますが、すぐに160 W前後に落ち着きます。その後「Tau(τ)」が遅れてPL1ヒット判定に向かって動き出し、約88秒後にPL1ヒット判定に到達して125 Wに制限されました。
Tau(τ)が56秒が設定されているのに、実際に発動するまで約90秒もかかります。あまり知られていませんが、Intel Turbo Boostは内部のトリガーに加重移動平均に似た計算式を採用します。
PL2設定値が高いほど持続時間が短く、低いほど持続時間が長くなる計算式です。つまり、Tau(τ)に入れる数値は秒数じゃなく、移動平均の参照範囲(アルファ定数)と表現した方が実態に近いです。
(クリックするとグラフを大きく表示します)
高負荷時の実効クロック周波数も、参考程度に掲載しておきます。
ゲームプレイ時の消費電力(平均値)
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)Core Ultra 5 250K Plusのゲーミング性能はRyzen 7 9700Xとほぼ同じながら、ゲーム中の消費電力(平均値)を9700Xより低く抑えられています。
平均85.8 Wから平均68.9 Wへ、およそ20%も少ない消費電力です。WQHD ~ 4Kも似た傾向で、250K Plusは9700Xより消費電力が少ないです。
ゲーム別の消費電力(個別)も参考程度にどうぞ。
物理18コア(PL2 = 159 W)もある割に、ゲーム中の消費電力が妙に伸びづらい傾向です。結果的にRyzen 7 9700Xより低い消費電力を記録しましたが、個人的にもうちょっと食っていいから性能を伸ばして欲しい・・・とも思ったり。
検証した11本のうち、10本が約60~80 W程度の消費電力にとどまり、Cities : Skylines IIのみ約110 Wに達します。
3000~4000円台のとても安価なCPUクーラーで問題なく運用できる消費電力(熱量)です。製造コストを抑えたいBTOメーカーにとっても、間違いなく嬉しい省エネ仕様です。
ゲームプレイ時のワットパフォーマンス
WQHD (2560 x 1440) 4K (3840 x 2160)ゲームプレイ時の電力効率(ワットパフォーマンス)を調べます。消費電力10 Wあたりの平均フレームレート(fps/10 W)です。
Core Ultra 5 250K Plusの電力効率はとても良好で、Ryzen 7 9700Xと比較して約1.2倍に伸びます。
なお、X3Dシリーズ(7800X3Dなど)には相変わらず届かないです。
ワークロード別の消費電力(ゲーム以外)
Windows 11のデスクトップ画面を表示しただけの「ほぼ無負荷状態※」な消費電力を調べます。
「アイドルマスター」などと称されるCore Ultraシリーズです。Core Ultra 5 250K Plusも例に漏れず、異名に違わぬ優れたアイドル消費電力を記録しています。
(クリックするとグラフを大きく表示します)
なんと平均5.0 Wです。スパイク(上位1%)で12 W程度に抑えられ、瞬間的に20 Wを超える程度の安定したアイドル消費電力を維持します。
※よくあるアイドル消費電力のデータは、システムの内部で測定しているせいで、Windows 11が無負荷状態に切り替わらないです。データを見る際は、システムの内部か、それとも外部から測定されているか要チェック。
まとめ:予算4万円で選ぶなら「250K Plus」は有力候補
「Core Ultra 5 250K Plus」のデメリットと弱点
- ゲーミング性能は・・・ X3Dシリーズにとても勝てない
- 今世代で最後らしい「LGA1851」ソケット
「Core Ultra 5 250K Plus」のメリットと強み
- 「物理18コア」搭載
- 4万円で他に例がない 優れたマルチタスク負荷耐性
- サクサクと快適な体感性能
- 十分なゲーミング性能(9700X相当)
- 強力なマルチスレッド性能
- 内蔵GPU「Intel Xe2(4コア)」
- アイドル時の消費電力が低い
- マルチスレッド処理の効率がいい
- やさしい初期設定「PL2 = 159 W」 ※あの事件から反省していて好印象
- コスパが高い(想定ライバル比)
Core Ultra 5 250K Plusは順当にコストパフォーマンスが高いCPUです。通常モデル(250K)が約4.2万円、内蔵GPUなし(250KF)が約3.9万円から買えます。
定価ベースで4万円前後のCPUとして、シングルスレッドもマルチスレッドも高いうえ、複数アプリを起動しながらゲーム配信をする重たいマルチタスク負荷にも耐えられます。
マルチタスク負荷時の性能落ち込みやスタッターの頻度で、同じ価格帯のRyzen 7 9700Xを明らかに圧倒し、物理18コアの強さが発揮されています。
通常時のゲーミング性能(11ゲーム平均)も悪くない内容です。ゲーム次第で9700Xと順位の入れ替えを繰り広げ、おおむね9700Xと同等のゲーム性能です。
当然ながらX3Dシリーズに及ばないものの、価格が約1~3万円も違います。浮いた予算でメモリ容量を増やしたり、グラフィックボードをRTX 5060からRTX 5070に変更するなど、PCスペック構成に余裕が生まれる差額です。
ただし、特定のゲーム(例:タルコフなど)が目的なら、グラボよりCPU(X3Dモデル)を優先したほうがコスト効率が逆にいい場合もあります。
Core Ultra 5 250K PlusとRyzen 7 9700Xのどちらを選ぶかと聞かれれば「250K Plus」と即答ですが、Ryzen 7 7800X3Dとどちらにする・・・と聞かれると「用途次第」です。
※用途別評価は「価格」を考慮しません。用途に対する性能や適性だけを評価します。
以上「Core Ultra 5 250K Plus 買ってベンチマーク:4万円で大人気「9700X」と徹底比較」でした。
「Core Ultra 5 250K Plus」の代替案
マルチタスクに興味がなく、予算を抑えてゲーム性能をもっと重視するなら「7800X3D」がちょうどいいです。多くのゲームで250K Plus以上のゲーム性能です。
【もっと詳しく】ゲーム別ベンチマーク
【グラボ別】おすすめなゲーミングPC
筆者イチオシが「RTX 5070 Ti」モデルです。フルHD~4Kゲーミングまで、幅広く対応できます。
RTX 5070 Tiが高すぎるなら、ひとつ下の「RTX 5070」をおすすめ。高画質なAI超解像「DLSS 4.5」や、フレームレートを補完する「DLSSマルチフレーム生成」により、思った以上に重たいゲームが動きます。