米下院、判事の権限制限法案を可決 相次ぐ差し止め命令受け

 4月9日、米下院は判事が政権の政策に対して全国的に影響を及ぼす差し止め命令を発出するのを制限する法案を219対213の賛成多数で可決した。写真は2月、ワシントンの議事堂付近で撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)

[9日 ロイター] - 米下院は9日、判事が政権の政策に対して全国的に影響を及ぼす差し止め命令を発出するのを制限する法案を219対213の賛成多数で可決した。トランプ大統領のアジェンダがこうした裁判所の命令によって妨害されたことを受け、共和党が主導した。

法案は上院に送られるが、法案通過に必要な60票を確保するのは難しいとみられる。上院で共和党は53対47の多数派を占めるにとどまっており、全国的な差し止め命令を制限する同様の法案が未決となっている。

このような全国的な差し止め命令は過去20年間、共和党や民主党の政権が打ち出した政策に対する異議申し立てに対応して増加しており、長年にわたって両党から改革を求める声が上がっていた。

ただ、トランプ氏による数々の大統領令やイニシアチブに異議を唱える170件以上の訴訟のうち、いくつかで判事が違法または違憲として政策を阻止する命令を相次いで下し始めたのを受け、ようやく今回の法案が提出された。

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Nate Raymond reports on the federal judiciary and litigation. He can be reached at [email protected].

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