話題株ピックアップ【夕刊】(1):QPS研究所、太陽HD、ダイナマップ
QPS研究所 <日足> 「株探」多機能チャートより
■太陽ホールディングス <4626> 6,230円 +1,000 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
太陽ホールディングス<4626>はストップ高。米ブルームバーグ通信が28日、太陽HDが米投資ファンドのKKR<KKR>や日本産業推進機構(NSSK)から買収提案を受けていることが分かった、と報じた。太陽HDは同日正午、中長期的な企業価値の向上と株主共同の利益確保のための会議体の設置について公表。そのうえで、同日午後1時に報道に対し、「さまざまな選択肢の検討をしているが、現時点で何ら決定した事実はない」とのコメントを開示した。太陽HD株に関しては、ファンドによるTOB(株式公開買い付け)の実施時に、株価に上乗せされるプレミアムを期待した買いが集まったようだ。報道を受け東京証券取引所は太陽HDの株式売買を午前11時23分から午後1時15分まで停止した。■ダイナマップ <336A> 1,490円 +230 円 (+18.3%) 本日終値
ダイナミックマッププラットフォーム<336A>が急反騰。この日、欧州子会社と米国子会社が共同で、ドイツ・シュツットガルトで5月22日まで開催された「ADAS&Autonomous Vehicle Expo Europe」に出展したと発表しており、好材料視された。欧州の展示会への出展及び国外グループ会社の共同でのイベント出展はグループ初の取り組みで、欧州16カ国の高速道路約25万5000キロメートルを含む同社HDマップ(高精度3次元地図データ)のグローバルな整備状況や、各国の自動運転/先進運転支援システム(ADAS)への活用状況を展示・説明したほか、自動車開発におけるシミュレーションへのHDマップの活用方法について展示・説明を行い、約200人が来訪したとしている。■牧野フライス製作所 <6135> 11,400円 +1,130 円 (+11.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
牧野フライス製作所<6135>が急騰。同社は27日の取引終了後、MBKパートナーズから法的拘束力を持つ買収提案を受領したと発表した。これに先立ち、日本経済新聞電子版は同日、「アジア系投資ファンドのMBKパートナーズが牧野フライス製作所の買収交渉で先行していることが27日、分かった」と報道。記事によるとMBKはTOB(株式公開買い付け)による買収を目指しているとしたうえで、「買い付け価格は1株当たり1万1000円超とみられる」と伝えた。牧野フの株価はこの価格水準を意識した動きとなっている。牧野フは開示資料のなかで、MBKとの交渉を早期に進め、最終合意に至ることが望ましいとの考えを表明。最終合意に向けて交渉を続け、開示すべき事実を決定した場合には速やかに公表するとした。同社を巡ってはニデック<6594>が5月8日にTOBの撤回を発表していた。■DIC <4631> 2,960円 +181 円 (+6.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
DIC<4631>が急伸。米ブルームバーグ通信がこの日、太陽ホールディングス<4626>が米投資ファンドのKKR<KKR>や日本産業推進機構(NSSK)から買収提案を受けていることが分かった、と報じた。TOB(株式公開買い付け)を通じた非上場化を目指すという。DICは太陽HD株式の約2割を保有する筆頭株主とあって、TOBに応募した場合の利益発生の思惑などを背景に、短期的な資金が流入したようだ。■エン・ジャパン <4849> 1,712円 +89 円 (+5.5%) 本日終値
エン・ジャパン<4849>が後場に急騰。この日、アクティビストとして知られる香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントがエンジャパンの株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、オアシスの保有割合は5.93%から7.93%に上昇した。報告義務発生日は21日。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」としている。■ヨネックス <7906> 2,682円 +112 円 (+4.4%) 本日終値
ヨネックス<7906>が大幅に6日続伸し、上場来高値を更新した。SMBC日興証券が27日付でヨネックスの目標株価を2700円から3000円に増額修正した。投資評価は最上位の「1」を継続している。主力の日本と中国において現地通貨ベースで2ケタ増収を果たすなど同社のブランドの強いモメンタムが確認されたと指摘。バドミントンにおけるインド、テニスにおける米国など海外成長の加速に期待を示した。同証券はヨネックスの27年3月期営業利益予想を従来の161億4700万円から166億9500万円に引き上げた。■住友大阪セメント <5232> 3,911円 +141 円 (+3.7%) 本日終値
住友大阪セメント<5232>が動意。この日朝方に開示した定時株主総会の招集通知において、大株主一覧に野村絢氏の名前が記載されていた。アクティビストとして知られる村上世彰氏の長女とみられ、これを材料視した思惑的な買いが入った。3月31日時点の大株主上位10位のうち、野村氏は第10位。持ち株数は50万1000株で、持ち株比率は1.5%となっている。■エクサウィザーズ <4259> 401円 +14 円 (+3.6%) 本日終値
エクサウィザーズ<4259>が反発。この日の寄り前に、AI対話型のロールプレイングサービス「exaBase ロープレ」が、りそなホールディングス<8308>傘下の関西みらい銀行に採用されたと発表しており、好材料視された。今年4月に入社した新入社員170人を対象に、ロビーでの対応や営業店での電話応対などの研修で利用を開始したという。AIによる支援で、新卒入社社員の即戦力化と顧客満足度の向上、人材育成の高度化・効率化を目指すとしている。■日本製鋼所 <5631> 6,802円 +129 円 (+1.9%) 本日終値
日本製鋼所<5631>が4日続伸し年初来高値を更新。同社は総合樹脂機械メーカーの世界大手で、各種火砲・ミサイル発射機の製造などを手掛け防衛関連株として注目されている。岩井コスモ証券は27日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を6500円から7500円に引き上げた。26年3月期の連結業績は売上高が前期比16.7%増の2900億円、営業利益が同7.3%増の245億円の見込み。防衛関連機器や電力・原子力製品などが伸びる見通しで、同証券では2950億円、250億円への上振れを予想。29年3月期を最終年度とする中期経営計画では売上高3800億円、営業利益370億円を目指している。樹脂機械や防衛、電力・原子力関連が中期成長を牽引することを評価している。 株探ニュース