金正恩氏が北京での軍事パレード出席へ、「抗日勝利80年」で…習近平氏・プーチン氏と並ぶことに

 【北京=東慶一郎】中国政府は28日午前、北京で記者会見を開き、「抗日戦争勝利80年」で9月3日に行う軍事パレードに北朝鮮の 金正恩(キムジョンウン) 朝鮮労働党総書記が出席すると発表した。

金正恩朝鮮労働党総書記(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

 出席する国家元首・政府首脳は計26人で、ロシアのプーチン大統領も含まれる。軍事パレード当日は、北京中心部の天安門で、中国の 習近平(シージンピン) 国家主席、プーチン氏、正恩氏の3人が並ぶことになる。米国のトランプ政権に3か国の連携を示す狙いとみられる。北朝鮮の朝鮮中央通信も28日、正恩氏が訪中すると報じた。

 正恩氏は2018年3月に最高指導者として初めて北京を訪問し、習氏と会談した。19年1月までに、さらに3回訪中している。当時行われていた米朝首脳会談を巡り、対米政策で中朝がすり合わせを行った。

 習氏と正恩氏が対面するのは、19年6月に習氏が北朝鮮の平壌を訪れて以来、約6年ぶりとなる。

 北朝鮮はロシアのウクライナ侵略を支援するため兵士を派遣しており、露朝関係は緊密化している。一方、中朝関係は外交や経済交流が滞るなど冷え込みが指摘されていた。中国には、習氏が威信をかけて行う軍事パレードに正恩氏を招待することで、中朝関係の抜本的な改善を図る思惑があるとみられる。

 28日の記者会見では、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領、インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相の出席も発表された。

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