日産「“新型”エルグランド」まもなく登場へ 15年ぶり“全面刷新”で「打倒アルファード」目指せるのか? “元祖”「キングオブミニバン」は「日産の命運」も握る期待のモデルに

2025年10月開催のジャパンモビリティショーで、新たな発表を期待したいクルマが日産の新型「エルグランド」です。一体どのようなクルマになるのでしょうか。

トヨタの高級ミニバンを脅かす存在になる?日産「新型エルグランド」

 2025年10月30日から11月9日に開催予定のモーターショー「ジャパンモビリティショー2025」。今回は2年に1度の「ショーイヤー」としての開催が予定されており、たくさんのコンセプトカーが展示されることでしょう。

 そんな今回のジャパンモビリティショーで、日産のブースに姿を現す可能性があるのが高級ミニバンの新型「エルグランド」です。

16年ぶりにフルモデルチェンジする日産「エルグランド」

 これまで大きなモデルチェンジの発表が一切なかったエルグランドですが、2025年4月に日産は新型エルグランドのティザー画像を公開。いよいよフルモデルチェンジのタイミングが迫っているようです。

 高級ミニバンといえば、現在はトヨタ「アルファード」および兄弟車の「ヴェルファイア」が市場をリードしています。

 しかし当初は、高級ミニバン市場はエルグランドが切り拓いたものだったのです。

 初代が登場したのは1997年のこと。当時のミニバンといえば、背の低い「オデッセイ」がありましたが、スライドドアを備える大型ミニバンは、そのほとんどが商用1BOX車からの派生で、動力性能や静粛性、室内空間などに難がありました。

 そんななか登場したエルグランドは、3.3リッターのV型6気筒エンジンをフロントに搭載し、パワフルな走りと広い室内、そしてメッキを多用した豪華なエクステリアが支持を獲得。ラグジュアリーなミニバンとして市場を切り開きました。

 いっぽう、他社もこれに追従するように高級ミニバンを投入しており、エルグランドの2代目が2002年に登場したときには、わずか1日差でトヨタは初代アルファードを発表。以来、エルグランドとアルファードはしのぎを削りながらミニバン王者を奪い合います。

 エルグランドの現行モデルは2010年8月に発売された3代目。ボディサイズは全長4965-4975mm×全幅1850mm×全高1815mm、ホイールベースは3000mm。

 パワートレインは、最大280馬力を発揮する高出力のV型6気筒エンジンか、最大170馬力を発揮するベーシックな直列4気筒エンジンの2種類が用意されています。

 現行型最大のポイントは、全高を抑えて、従来のFRプラットフォームから脱却した点です。これにより、スポーティさをウリにしましたが、室内空間が大幅に犠牲になったことで苦戦。

 すでに2年前にモデルチェンジを実施して大進化を遂げたアルファードと、エルグランドに対抗する強い顔つきを持つ兄弟車 ヴェルファイアが台頭しており、大敗を喫することになりました。

 以来、アルファードが2回もフルモデルチェンジするなかで、エルグランドは細々とラインナップを続けています。しかし、すでに15年が経過して古さを隠しきれないうえ、その存在感は薄く、かつてのようなミニバンの王者の面影はありません。

 そんななか、2025年4月22日に行われた日産の新ブランドコミュニケーション発表会「NISSAN START AGAIN 2025」にて、新型エルグランドの一部デザインが公開。かつてのエルグランドファンをはじめ、高級ミニバンユーザーのなかで大きな話題になりました。

 公開されたのは、ごく一部のデザインを示したものなので詳細は分かりませんが、ライトはフロントもリアも横一文字のデイライトを装備しているようです。ヘッドライトやグリル周りには、細かい「ウロコ」のようなデザインが見受けられました。

 搭載されるパワートレインについては、日産独自のハイブリッド「e-POWER」の第3世代が採用されるとしており、1.5リッターの発電専用エンジンにモーターやインバーター、減速機などをモジュール化し、軽量化と静粛性・燃費の向上を図ります。

 日産の発表では、2025年度後半に公開され、2026年度の発売を予定しているとしており、今後は少しずつ詳細が明かされていくことに間違いありません。

 ただし、今年度後半というと、先出の通り今年はジャパンモビリティショーが開催予定で、この場で正式に発表されるというのが自然な流れといえます。

 実に15年ぶりの全面刷新となる新型エルグランドの登場。その完成度によっては、もしかするとアルファードの存在を脅かし、高級ミニバンの市場を一変させる可能性もあるでしょう。

 そして、主力工場の閉鎖を予定されているなど、連日日産の不況が伝えられるなか、日産の復活のキーとなる可能性もあります。ジャパンモビリティショー2025での公式発表に期待が膨らみます。

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