【虎将トーク】阪神・藤川監督、選手起用で「言葉遊びをするつもりはない」「思わせぶりは…僕が求めている野球像とは違います」

取材に応じる阪神・藤川球児監督=甲子園球場(撮影・松永渉平)

阪神が25日、甲子園で全体練習。27日からのヤクルト3連戦(神宮)を前に、湯浅京己(25)、門別啓人(20)の両投手が合流した。藤川球児監督(44)の主な一問一答は以下の通り。

ーー室内でも練習を行ったが、サインプレーなどを確認したのか

「分からん。コーチがやっているから」

ーー監督も室内にいた

「見ていただけです」

ーー中野は頭部死球から48時間以上が経過したが、状態は

「皆さんが見て判断をしてくれたら。話をしていないから。脳しんとうはドクターしか判断ができないから。でも、元気でいるんじゃないですか」

ーー現状は27日のヤクルト戦から出場できそうか

「もちろん、そうは思っていますけどね」

ーー湯浅、門別が合流した

「リリーフとしてやって、という。交流戦明けを目指して、最初から組んでいたプランですから。ヤクルトから湯浅と門別を加えて戦っていく、と」

ーー湯浅は24日に話していたようにファームでの登板も踏まえて

「(門別も含めて)2人ともストレートも投げていましたけど、いいボールも多かったし」

ーー門別は1軍では先発で投げていた

「この前、ファーム(18日の広島戦)で8回12三振を取っている時が、非常にいいモノが見えたので。持っている力を生かす意味で、チームの大きな力になってくれれば、と思っています」

ーーその試合で監督が感じた門別の良さは

「それは言えないですよね。これから、それを持ってヤクルトと戦うわけですから。それは言えるモノではないですね」

ーーリリーフでより生きるか

「やったことがないことにチャレンジするわけですから。こちらがいかにうまく導けるか。彼のためであり、チームのためであり、相手を上回るためなので。もちろん、成果を出さないといけないですよね」

ーーどこにリリーフの適性を感じたか

「まだ20歳ですから、全てが勉強です。体が健康であることが起用法につながる。故障者が多くて、健康な選手にチャンスが回っている。能力の通りだと思います」

ーー勉強してほしい点は

「肌で感じることですね。言葉では何もないです。いい経験をして、必ずいい中にも悪いモノがある。悪い中にもいいモノがある。正面から真っすぐぶつかっていくんじゃないですか」

ーー感じてほしいというよりは、自然と

「いろんなバリエーションの出番があるのがリリーフですから。先発のように決まった場所でスタートするわけではない。すべては自然の中で、周りを見て合わせられるか。元気だから経験を得られる。パフォーマンスを出せる能力があるから出せる。誰でも1軍で投げられるわけではないですから」

ーー中継ぎで生きていく道もある

「ハハハ。そんなの、別に及川にだって何も考えてないですね。桐敷にだって思ってないし」

ーー門別は先発をする中で六回辺りで苦しんだ。成長ポイントを中継ぎで、と

「経験がね。よく言うヤツね。そうかもしれないですね。僕はあまり、そう感じないですけど。肌で感じて何かできるかもしれない。伊原はリリーフをやって、先発をできているわけだし。一球の大切さという、先人たちが言ったモノを感じることもある。僕はあまり興味がないけど。彼がいいモノを発揮できる場所で、あとは夏場になって連投が絡んできますから。次は3つですけど、そのあとは6連戦になっていくところでは、用兵の質を落とさないことは、シーズン最後まで強めていきたいです」

ーー門別は先発経験があるから長いイニングを任せられる

「長いイニングを任すことは、先発投手は先に降りているわけですから、全くそういう風ふうには考えていないですね。DHがある場合は考えられますけど、セ・リーグの場合はそういう用兵はできない。リーグの違いですね」

ーー岩貞もヤクルト戦からの昇格を考えているのか

「岩貞とか、今日は島本も(ファームで)登板の予定がありますけど、岩貞か島本はスポットになりますね。経験を買う意味でチームが苦しい時、ここから先、大事な1アウトというモノがきた時に、経験が必要になる時が必ず来ると思います。体力ではなくて、技術力、経験力の高さが7、8、9月で必要になってきますから。そのために牙を研いでいてもらいたい。あとはそれ以外、元気な選手はいません」

ーー6連戦が続いた時のヘルプ

「リリーフは職業がヘルプですからね。それは全員に言えます。別に岩貞、島本がヘルプではなくて、大きなアウトが必要なタイミングは球の勢いなのか、経験則なのか。その時に流れるように。交流戦が終わったので、この期間でみんなが再調整している。疲労が抜けてきていますね。良かった」

ーーシートノックを行ったが、今日の布陣(両翼に森下、佐藤輝、三塁に高寺、ヘルナンデス)でシーズンに入るのか

「はい。これ以外考えていないです。何で?」

ーーシャッフルするタイミングでもあるのかな、と

「全く考えていないです。それが必要となればそうするかもしれないけど、ゲームのギリギリまで分からないですね。今日は考えないです。なぜなら試合がないから。言葉遊びをするつもりはないですからね。選手たちはたくさんいますから。迷わせない指針は必要です。言葉遊びはあまりしたくないですね。(守備位置変更の可能性を示唆する)思わせぶりの方がみなさんにとってはいいだろうけど、思わせぶりというのは、選手からすると非常に精神状態の安定さを欠いてくるので、僕が求めている野球像とは違いますね」

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