米国で卵不足が深刻化、スーパーの棚が空に-1カ月で15%値上がり

Miranda Davis、Augusta Saraiva、Michael Hirtzer

  • スーパーは購入制限を実施、臨時割増料金を加算する飲食店も

米国の深刻な卵不足がさらに悪化している。

  米労働統計局が12日発表した1月の消費者物価指数(CPI)によれば、鳥インフルエンザの影響で卵の価格は前月比で15%余り上昇し、2015年以降で最大の値上がりとなった。前年同月比では55%上昇。この結果、総合CPIは前月比で23年8月以来の大きな伸びとなった。

  既に食品からガソリンまであらゆる商品の値上げに見舞われている米国の消費者に追い打ちをかけるニュースだ。ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスなど各地の食品スーパーでは既に購入制限が実施されているほか、飲食店チェーンのワッフルハウスでは卵に1個当たり50セントの臨時割増料金が加算されている。

  シカゴのリンカーンパーク地区にあるスーパーのホールフーズでは、夕方には卵の棚が完全に空になり、購入制限の表示が不要になったほどだ。

ホールフーズの卵の棚(シカゴ・リンカーンパーク、2月11日)

  鶏卵価格はここ数カ月に何度も過去最高値を更新している。米農務省のデータによると、今月7日時点の1ダース当たりの全国平均価格は7.34ドル(約1133円)と、1週間前から10%上昇し、最高値を付けた。

  米鶏卵生産者協会(UEP)によれば、22年に鳥インフルエンザの発生が確認されて以来、1億羽余りの産卵鶏が殺処分された。その結果、トレーダー・ジョーズやコストコホールセールを含む多くの店舗が、顧客1人当たりの購入を1-3パックに制限せざるを得なくなった。

  トランプ政権は鳥インフル問題に対処するための計画に取り組んでいると、ホワイトハウスのハセット国家経済会議(NEC)委員長が12日にCNNのインタビューで発言。その計画を「間もなく全ての人が目にするだろう」と述べた。

Price increases since Dec. 31

Source: Bureau of Labor Statistics, Bloomberg

原題:Eggs Soar 15% in a Month With US Grocery Shelves Empty (1)(抜粋)

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