デンマーク首相とNATOトップ、北極圏の防衛強化で一致 グリーンランド問題念頭

デンマークのフレデリクセン首相(写真)は28日、トランプ米大統領がデンマーク領グリーンランドの取得に意欲を示す中、欧州などの多くの国は国境を尊重することを全面的に支持していると述べた。同日撮影(2025年 ロイター/Nadja Wohlleben)

[コペンハーゲン/ブリュッセル 28日 ロイター] - デンマークのフレデリクセン首相は28日、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総と会談し、同盟国が北極圏の防衛強化に重点を置く必要があるとの認識で一致した。関係筋がロイター通信に明らかにした。

関係筋はフレデリクセン首相とルッテ事務総長が「この取り組みにおいて、全ての同盟国が役割を果たすことで同意した」と述べた。

これに先立ち、フレデリクセン首相はマクロン仏大統領と会談し、トランプ米大統領がデンマーク領グリーンランドの取得に意欲を示す中、欧州などの多くの国は国境を尊重することを全面的に支持していると述べた。

フレデリクセン首相は「北欧諸国や欧州に加え、欧州外の友好国からの明確なメッセージは、領土と国家主権は尊重されなければいけないというものだ。第二次世界大戦以降、共に築き上げてきた国際社会にとって極めて重要なことだ」と述べた。

トランプ大統領はグリーンランドを米領土に取り込みたいと表明しており、軍事力の行使も排除しないと発言。24日にはデンマークのラスムセン外相が米国のルビオ国務長官と電話会談を行い、グリーンランドについて協議することで合意した。 もっと見る

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