米国債売り膨らむ、10年債利回りが週間で1980年代以来の大幅上昇
Sydney Maki、Carter Johnson
- 10年債利回りは一時16bp上昇、先週末の水準を50bp余り上回る
- 米国の政策に対する信頼感喪失-チャールズSのジョーンズ氏
米国債相場は11日に総じて下落(利回り上昇)。米国資産から資金を引き揚げる動きが続いており、このままいけば10年債利回りは、週間ベースで1980年代以来の大幅上昇で今週の取引を終えることになる。
10年債利回りはこの日、一時16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して4.6%近くを付けた。先週末からは50bp余りの上昇。30年債利回りは一時、前日比12bp上昇して5%に迫った。
米国が仕掛けた貿易戦争で世界の市場が揺さぶられ、米国債市場は混乱。今週は米国株の下落と同様に米国債が下げ、安全な逃避先としての米国債の世界的地位に疑問が生じている。
UBSグループのチーフストラテジスト、バーヌ・バウェジャ氏は「非常に恐ろしい。われわれは世界のリスクフリーレートを定義し直しているところだ。世界のリスクフリーレートにボラティリティーを組み込んでしまったら、全ての市場がひっくり返る」と述べた。
チャールズ・シュワブのチーフ債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏は「市場が直面している問題は米国の政策に対する信頼感喪失だ」と指摘。「関税政策が突然変更されたことで、レバレッジを効かせた取引はうまくいかなくなり、買い手は様子見に回っている」と述べた。
米国債相場の下落と同様に、ドルも大幅に下げている。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は11日に一時1.3%下落。週間ベースでは2%余り下げ、2022年以来の大幅安を一時記録した。
原題:Deepening US Bond Selloff Sends Yields Soaring Most Since 1980s(抜粋)
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